研究課題/領域番号 |
19K10987
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研究機関 | 高知県立大学 |
研究代表者 |
有田 直子 高知県立大学, 看護学部, 講師 (70294238)
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研究分担者 |
中野 綾美 高知県立大学, 看護学部, 教授 (90172361)
畦地 博子 高知県立大学, 看護学部, 教授 (80264985)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | Shared Decision Making / 血液・腫瘍疾患 / 青年 / 高度実践看護師 / 教育プログラム |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、血液・腫瘍疾患を持つ青年のSDMを支援する高度実践看護師への教育プログラムを開発することである。2020年度は、青年のSDMを支援する高度実践看護師の実践を特定化し教育プログラム案の作成に取り組むため、小児看護専門看護師にインタビューを行う計画を立てたが、実施することが難しかった。そのため、青年期のSDMに関する研究、高度実践看護師の実践方略に関する研究の文献検討から看護実践能力の特定化、教育プログラム案の作成に向け取り組んだ。 がんをもつ青年がSDMに積極的に関与していく上では、ヘルスリテラシーのスキルが不可欠であること、意思決定のプロセスの各段階において、ヘルスリテラシーを獲得するため親や医療者の支援の必要性が明らかにされていた。また小児領域のSDMでは、青年と親との間で意思決定の選好に違いがある場合にも、協力的なパートナシップのもと折り合い、相互合意に到達することを目標としていた。そのため、青年のSDMのプロセスにおける高度実践看護師に必要とされる実践能力には、青年が「SDMに積極的に関与する」「ヘルスリテラシーを獲得する」ための支援を行うことが含まれると考えられた。 また専門看護師の実践方略を明らかにした研究では、看護師が経験したことがないケアについても、子どもにとって最善の実践を実施することができるよう、専門看護師がエビデンスに基づいたケアプランを取り入れ、看護師への教育を行っていたことを明らかにしていた。高度実践看護師はがんを持つ青年のSDMの支援においても、エビデンスに基づくガイドライン等を青年の個別性や臨床状況に合わせて活用し、看護師とともにチームにおける実践を展開していくものと考えられる。高度実践看護師には、青年がSDMに関与できるようチームでエンパワメントしていくための実践能力、看護師に教育的に介入していく能力も含まれると考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
血液・腫瘍疾患を持つ青年のSDMを支援する高度実践看護師への教育プログラムの作成,妥当性の検討の実施まで進めることができていない。
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今後の研究の推進方策 |
オンラインの環境を整え、小児看護専門看護師へのインタビューを行い、プログラム案の作成、検討が行えるようにする。
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費を使用する機会がなかった。WEBでのインタビューの実施に切り替えていき、オンライン環境を整えるために使用する。
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