研究課題/領域番号 |
19K10991
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研究機関 | 亀田医療大学 |
研究代表者 |
青山 美紀子 亀田医療大学, 看護学部, 講師 (80582999)
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研究分担者 |
勝野 とわ子 岩手保健医療大学, 看護学部, 教授 (60322351)
森田 牧子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (70582998)
出貝 裕子 宮城大学, 看護学群(部), 准教授 (40315552)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 若年認知症家族介護者 / 健康問題 / 社会的孤立 / 秘匿感情 / 支援システム |
研究実績の概要 |
2015年に策定された「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」では、若年認知症施策の強化を進めることとされ、本人及び家族支援が全国的に始められたが、若年認知症患者を抱える家族介護者は、心身の障害を抱えながら在宅介護を行っている。 研究者らは、若年認知症家族介護者の深刻な健康問題に着目した研究を行い、必要な看護技術があることを明らかにしてきている。本研究では、これらの研究成果と新たに明らかにする社会的孤立や秘匿感情に関する要因と介入方法を看護実践に活かす為に、健康問題を発症する要因(社会的・精神的・身体的)とそれに応じた介入を「見える化」した支援フローチャートを作成する。その後、対象となる家族介護者に対して早期介入の健康支援を実施し評価する。本研究目的は、このような実践とその評価を通して「若年認知症家族介護者の健康問題の見える化による支援システムの構築」を行い、看護支援を確立することである。 2019年度は、若年認知症家族介護者の健康問題の発症する要因(社会的・精神的・身体的)に焦点を当てる中で、研究の基盤となっている心理的課題の秘匿感情や社会的孤立感に対して、研究者らは用語の定義の確認と面接調査の視点の統一を図った。若年認知症家族の秘匿感情の文献検討では概念の抽出は少なく出来なかった。全国の若年認知症家族会との連携・相談・支援を得ながら面接協力者を募り、面接調査を実施している途中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度として、若年認知症家族介護者の社会的孤立感に関与する認知スティグマと秘匿感情を明らかにするために文献検討を行った。次に、秘匿感情の概念枠組を面接調査のデータから確定する段階での面接調査は、2月開催の全国若年認知症家族会フォーラム後に実施する計画であった。しかし、新型コロナ感染症の蔓延で、全国の若年認知症の家族会が中止となり現在まで至っている。2月から本格的に実施予定をしていた面接調査は滞り、12名はアポイントメントで中断され4名のみ終了している段階で6月に入り面接調査を徐々に進めている。同時に4月の緊急事態宣言の影響で、若年認知症者への支援活動も公的施設の閉鎖に伴い3月から中止となっている。
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今後の研究の推進方策 |
2019年度に予定していた面接調査の実施を研究分担者と協力して、夏までに実施させる。面接調査結果を内容分析して概念の抽出を行う。 また、今年度予定していた面接調査から得た健康問題と成人期の健康障害を抽出して、質問項目の調査用紙の試作をする。年度内に実施計画の質問紙調査の実施は次年度に持ち越す予定とする。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ感染の影響で、面接調査活動が中止となったために繰越金が生じた。
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