更年期女性における記憶と注意の変化およびその影響要因

2023 年度 実施状況報告書

• 研究課題/領域番号: 19K10992
• 研究機関: 順天堂大学
• 研究代表者: 増田 美恵子 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (70289916)
• 研究期間 (年度): 2019-04-01 – 2025-03-31
• キーワード: 更年期女性 / 認知機能 / 記憶 / 注意

研究実績の概要

本研究の目的は、わが国における更年期女性の認知機能、特に記憶および注意の変化とその影響要因を明らかにすることである。
記憶や注意については、主観と客観は必ずしも一致しないため、本研究では申請者の開発したテストバッテリーを活用して、多面的な記憶と注意の変化を客観的に検証する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大のため、予定どおりに進んでいない。また、記憶や注意は個人差が大きいため、本研究では横断研究ではなく縦断研究によってプロスペクティブに個人内の変化を明らかにする予定であったが、縦断研究も計画通りに進んでいない。
2023年度は、45歳～59歳の女性を対象として、更年期女性の記憶及び注意の変化を解明するための調査を実施すべく準備を進めた。また、更年期症状には、内分泌学的な要因に加えて、心理・社会的要因も大きく影響するが、先行研究からはどのような要因が影響するのか明らかになっていないため、本研究では、ストレス、うつ、睡眠などの状況を調査することによって、多方面から影響要因を探る。記憶及び注意への影響要因の特定を行うための質問紙調査についても、新型コロナウイルス感染拡大のため遅れがちではあるが、調査方法や調査手順の検討を行い、調査を行う準備を進めた。記憶や注意の変化および記憶や注意に与える影響は統計的に分析する。
今後は、検討した調査方法や調査手順に基づいて、記憶及び注意の変化を解明するとともに、記憶及び注意への影響要因を特定するための調査を進める予定である。

現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

調査方法や調査手順を再検討し、調査の実施が遅れたため。

今後の研究の推進方策

再検討した調査方法や調査手順に基づいて、記憶及び注意の変化を解明するとともに、記憶及び注意への影響要因を特定するための調査を進める予定である。

次年度使用額が生じた理由

予定していた調査方法や調査手順から再度変更することにした。それによって、調査を予定通りに実施できなかったことから、次年度使用額が生じた。今後は、調査を進めて、修正した計画通りに使用する予定である。