研究課題
2022度は、「療育終了時のデータ収集」を目標に計画を進めた。療育終了時は9月であるが、covid-19による感染の状況を見ながら療育担当者と打ち合わせの上、1回目の調査に参加した自閉症スペクトラム児(以下、ASD児)を調査対象とし依頼した。感染対策を十分行いながら、2022年8月26日から9月2日までの4日間に限定し1回目の調査同様に、視線調査と社会性の特性を評価する質問紙調査を行った。結果、質問紙調査に参加したのはASD児の養育者22名、うちASD児14名は視線調査にも参加した。視線調査で使用した画像は、1回目同様、使用する器械(Gazefinder:NP-100)にすでに搭載されている画像と、すべての対象者の療育を担当する1名の療育担当者の顔の画像2種類であった。視線調査に参加した14名のうち、1名は離席したためデータは取れず分析から除外した。現在分析をすすめている。当初計画していた、「就学後のASD児の社会性の発達と注視率との関連」や「療育による社会性の発達、注視率の向上について定型発達児(以下、TD児)との比較」については、covid-19による感染拡大のためASD児を対象にした調査時期が1年以上遅れたこと、そのため、就学後まで研究期間内に計画実施することが難しかった。また、TD児への調査に関しても施設との打ち合わせの上で、調整が難しく調査は実施できなかった。しかし、今回の調査では、ASD児の馴染みのある療育担当者への注視の特徴や、その注視を用いた社会性との関連を明らかにし、その特徴を用いて療育内での「注視サポートプログラム」の導入方法や内容について検討していく。
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