研究課題/領域番号 |
19K11005
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
薬師神 裕子 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (10335903)
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研究分担者 |
野本 美佳 愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (90830901)
濱田 淳平 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (80637900)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 小児1型糖尿病 / セルフケア / フラッシュグルコースモニタリング |
研究実績の概要 |
2021年度も新型コロナウイルスの感染拡大により、データー収集を行う予定であった小児糖尿病サマーキャンプの開催が、中止となり、予定通り研究計画を進めることができなかった。よって、今年度は、これまで行ってきた研究成果を振り返り、雑誌への投稿を中心に研究成果をまとめていった。 雑誌「小児看護(2021年9月号)」において、新しい血糖測定機やインスリンポンプの普及に合わせた新しい糖尿病治療・看護を学べるよう、特集「糖尿病のある子どもの看護:小児糖尿病看護の新しいかたち」を編集者として企画・執筆した。研究者が本研究でおこなった成果を、「フラッシュグルコースモニタリング(FGM)を導入した小児1型糖尿病患者のセルフケアへの効果」として、以下の2点についてまとめた。①FGMの活用により、1型糖尿病をもつ子どもたちが、自分自身の血糖値の変動をグラフで確認でき、インスリン量の調整や低血糖に関するセルフケア行動の改善や療養行動における自立が促進されたこと、また、②血糖測定の際には痛みを伴わず、センサースキャンで簡単にグルコース値を把握できるため、子どもたちの血糖測定の時間が短縮されるだけでなく、心理的な負担も軽減することが可能になった。 また、小児看護(2021年8月号)では、「ICT機器を用いた小児1型糖尿病患者への自己管理支援」において、これまでのICT機器を活用した糖尿病自己管理支援の変遷と、フラッシュグルコースモニタリングシステムを活用した自己管理支援の具体的な内容について執筆した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2021年度も新型コロナウイルスの感染拡大により、データー収集を行う予定であった小児糖尿病サマーキャンプの開催が、中止となり、予定通り研究計画を進めることができなかった。研究期間を1年間延長し、2022年度に開催予定である小児糖尿病サマーキャンプでデータ収集を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの計画では3泊4日の糖尿病キャンプの期間にデータを収集を予定していたが、2022年度のキャンプはデイキャンプとして実施される予定であるため、データ収集方法を変更する必要がある。2022年度は、デイキャンプにおいて研究協力者を募り、キャンプ後に継続した支援を提供する方法に計画を変更する。また、コロナ禍で糖尿病キャンプに参加できていない、新たに発症した小児1型糖尿病患者も対象に、継続支援を提供できるよう対象者の基準の変更について検討する。また、クラウドベースで利用できるリブレviewの活用や、スマホと連携して利用できるリブレLinkの使用なども検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2021年は小児糖尿病サマーキャンプが中止となり、フラッシュグルコースモニタリングデバイスを活用したデータ収集ができなかった。2022年に開催予定である小児糖尿病デイキャンプで、小学生から高校生の1型糖尿病患者に研究参加を募り、フラッシュグルコースモニタリングデバイスを活用した支援を展開する。研究資金の使用計画としては、①データ分析用のパソコン、②血糖測定機フリースタイルリブレリーダキット、③フリースタイルリブレセンサーキット、④血糖トレンド管理サポートアプリ「リブレLinkUp、⑤アルコール消毒綿などの購入費、⑥謝金、⑦論文別刷費用を計上する予定である。
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