研究課題/領域番号 |
19K11026
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
佐久間 良子 福岡大学, 医学部, 准教授 (80554758)
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研究分担者 |
塚原 ひとみ 福岡大学, 医学部, 教授 (20555403)
古賀 綾 福岡大学, 医学部, 助教 (60847515)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 葉酸 / サプリメント / 女性 / 妊娠前 |
研究実績の概要 |
2019年度の実施した主な研究内容は、本研究への動機付けとなった調査データを詳細に分析し、課題を明確にした。調査研究を行った成果を、共同研究者と論文にまとめ発表した(日本看護福祉学会誌 2020年3月vol.25 No2 p89-94)。結果、食事摂取状況においては、肉類以外の食品の摂取不足の状態にあり、特に野菜の摂取不足が著名であり、食事からの葉酸摂取量は摂取基準値を満たしていなかった。また、サプリメントの必要性についての知識の有無・認識の程度は、サプリメント服用に関連していなかった。したがって、食事指導と葉酸サプリメントの服用の必要性の知識の普及だけでなく、服用行動に至った経緯を明らかにしなければ、サプリメント服用へのヘルスプロモーションにつながらないことが確認された。これらの結果を踏まえ、質問紙調査票の作成を進めていたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、地域保健センター及び各産婦人科診療所に勤務する、研究協力者との打ち合わせ会議が実施できず、内容の討議について滞っている。現在の状況では、調査も実施できる状況ではないため、緊急事態解除後の状況を把握し、調査対象者へ負担のないように配慮し、実施に向け進めていく。 その他、妊娠期女性の健康支援として、妊娠期からの出産準備教室として、夫婦とその祖父母を対象とした、赤ちゃん体験や夫婦のコミュニケーション、今どきの子育て教室を敵的に開催した。教室の成果は、日本母性衛生学会(2019年11月 東京)、East Asian Forum of Nursing Scholars(2020年1月 タイ)にて報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、葉酸サプリメントの摂取に関するヘルスリテラシーの実態調査を行う予定であった。事前調査の妊娠前女性の調査結果を詳細に分析し、摂取行動の紹介となっている要因として予測される内容の抽出まではできた。しかし、その内容を踏まえた調査内容、調査方法の検討についての打ち合わせ会議の実施ができず現在に至っている。新型コロナウイルス感染症の拡大により、地域保健センター及び各産婦人科診療所に勤務する、研究協力者との打ち合わせ会議ができない状況となったためである。年度末にむかい感染者数は急増し、状況はさらに厳しくなった。そのため、調査内容・方法、調査後の研究の方向性などについての検討が進まず、研究計画書、倫理審査申請作成が滞り、調査開始に至っていない状況である。
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今後の研究の推進方策 |
調査内容の検討に関しては、学内の共同研究者で決定し、作成する。調査の実施においては、現場の状況確認を研究協力者より意見をもらい、実施時期や調査期間について検討する。本年度は、調査実施に向け、学内研究者で進めていく。調査期間の結果にもよるが、返送されたデータは速やかにまとめ、概要の把握に努め、当該年度予定である葉酸摂取に関するヘルスリテラシーを高める教材開発と適切な情報提供に環境整備についての検討を行う。 2019年度は、調査研究が実施できなかった。そのため、調査の実施に関する予算(調査用紙の印刷、郵送代など)を使用しなかったため、322,537円が繰越となった。この繰越金は2020年度の調査実施において使用する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度は、調査内容を確定し、調査の実施までを予定していた。しかし、新型コロナウイルス感染症の拡大により、地域保健センター及び各産婦人科診療所に勤務する、研究協力者との打ち合わせ会議ができない状況となり、調査実施に関する予算の執行ができなかった。調査内容の確定は学内共同研究者で決定することとし、2020年度実施する。そのため、322,537円を次年度使用額として使用したい。
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