研究課題/領域番号 |
19K11042
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研究機関 | 宮崎県立看護大学 |
研究代表者 |
濱嵜 真由美 宮崎県立看護大学, 看護学部, 准教授 (90352335)
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研究分担者 |
常盤 洋子 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (10269334)
上田 智之 九州看護福祉大学, 看護福祉学部, 准教授 (70586320)
今村 桃子 国際医療福祉大学, 福岡看護学部, 教授 (90249631)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 月経前症候群 / メンタルヘルス / 支援プログラム開発 |
研究実績の概要 |
目的は、月経前症候群(以下PMS)と診断した1歳6か月児から2歳児を持つ母親の月経前症状を明らかにした。対象者の平均年齢は34.4歳であり、10事例中6名が1経産,3名が2経産,1名が3経産であった。職業は7名が専業主婦,2名が3年の育児休暇中,1名がパート勤務であった。妊娠前のPMSがありの人が6名、なしの人が4名であった。現在のPMSは,ありが10名であった。授乳方法は,全員が母乳栄養であり,現在も母乳を継続している母親が4名であった。PMS症状の累積総和値の1周期目は,20点~198点であった。3周期目は,8点~36点であった。産後の月経開始時期は,3カ月から19カ月であった。月経周期は,27日から32日であった。月経期間は,4日から6日間であった。 基礎体温表からみる月経前の身体症状で高率で発症しているのは,「眠くなる」,「肩こり」,「疲れやすい」,「頭痛」,「下腹痛」であった。月経前の精神症状で高率で発症しているのは,「イライラ」,「怒りやすい」,「気分を抑制できない」,「攻撃的になる」であった。月経前の社会症状で高率で発症しているのは,「一人でいたい」,「子どもがうるさい」,「物事がめんどうくさくなる」,「家族や友人への暴言」であった。 母親がPMSに伴う症状を認識でき,月経前に「子どもにあたる」,「子どもがうるさい」などの育児中のイライラを回避することは,母親の月経前のQOLの低下防止と,乳幼児虐待のリスクを低減する可能性がある。 基礎体温表に記録された月経前14日間の症状についての身体症状,精神症状,社会症状について発生頻度と重症度による累積総和値を算出し,対象10例の28周期において,1周期目と2周期目または3周期目を比較した。1周期目より2周期目または3周期目の症状が軽減した人が7名,症状がほとんど変化しなかった人が2名,症状が悪化した人が1名だった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスの影響により、研究分担者との会議もオンラインによる会議となり、研究全体として、やや遅れている。また、研究対象の方へのメンタルヘルス支援プログラムの開発は、対面による健康教育は厳しい状況である。オンラインによる代替案を検討している。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルスの影響により、研究分担者との会議はオンラインにり実施している。また、研究対象者へのPMSのある母親へのメンタルヘルス支援プログラム開発は、オンラインによる健康教育のプログラムの開発に変更する方向で代替案を検討している。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスによる感染拡大の影響により、予定通りに対面による健康教育の開催が出来なかった。今後は、新型コロナウィルスによる感染の影響により、PMSのある母親へのオンラインと対面による健康教育の開催を行い、PMSのある母親に対する効果的なメンタルヘルス支援プログラムを検討していきたい。
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