研究課題/領域番号 |
19K11052
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研究機関 | 四天王寺大学 |
研究代表者 |
西元 康世 四天王寺大学, 看護学部, 講師 (60458015)
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研究分担者 |
法橋 尚宏 神戸大学, 保健学研究科, 教授 (60251229)
松木 優子 (平谷優子) 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (60552750)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 小児看護 / 家族看護 / 家族支援 / 家族支援シチュエーションインデックス / 場面 |
研究実績の概要 |
本研究課題は,小児看護学領域において,看護師が家族看護問題を認識する場面(シチュエーション)をリスト化し,家族支援の介入を始める糸口となる家族支援シチュエーションインデックスの開発をすることを目的としている. 2020年度は,収集した191本の文献のうち,事例の記載がなされていた140本の文献を熟読し,事例の有無,子どもの状況,子どもの発達段階,家族支援の必要性の認識の有無,家族支援の必要性を感じた場面,行われた支援,家族支援後のアウトカム指標のマトリックスを作成し,整理した.在宅への移行のための家族支援や,在宅療養中の子どもがいる家族への支援,子どもの終末期における家族支援,医療的ケアを必要とする子どもとその家族への支援などが多数含まれていた.このような状況における家族支援については,今までもその必要性が多く認識されているものであるが,本研究課題の切り口として,これらのデータから,看護師の家族支援のトリガーとなった内容をうまく抽出するための検討を進めている.看護師を主語とする必要性を感じた場面の抽出を継続している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
191本の文献から,事例を抜き出し,整理する作業は,膨大な時間を要した.また,COVID-19による新しい生活様式の中で,様々なことに例年以上に時間を要しており,研究時間の確保が難しい状況も加わって,当初より遅れてしまっている.
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今後の研究の推進方策 |
文献検討を早急に進め,文献検討から,家族支援シチュエーションインデックスの原案を作成する.作成した原案から,小児看護領域の看護師へのインタビューガイド,看護師の特性をデータ化するための質問紙を作成し,インタビュー・質問紙調査を実施する.COVID-19による医療体制への負担が大きい中であるため,負担をなるべく減少させるような方法とタイミングを検討する.
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度より研究の進捗が遅れていたが,今年度はやや進んだものの,最初の計画通りにまでは至らなかった.また,学会参加による情報収集や意見交換,成果発表などを予定していたが,COVID-19の感染拡大に伴い,タイミングよく参加することができなかった.これらにより,次年度使用額が発生してしまった. 今後は,まだ国際学会への現地参加は難しそうであるため,オンライン開催が早期に決定している学術集会への参加を進めていく.
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