研究課題/領域番号 |
19K11070
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研究機関 | 岐阜県立看護大学 |
研究代表者 |
岡永 真由美 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (90326314)
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研究分担者 |
服部 佐知子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 講師 (50464558)
茂本 咲子 岐阜県立看護大学, 看護学部, 准教授 (60336641)
中村 彩乃 岐阜県立看護大学, 看護学部, 助教 (80903773)
森下 阿津美 岐阜県立看護大学, 看護学部, 助教 (80903856) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 小児看護 / 児童発達支援 / 成長 / 多職種連携 |
研究実績の概要 |
児童発達支援センター(以降センターとする)での多職種連携と子どもに関わる看護職の連携の現状と課題を明らかにすることを目的に、看護師を対象とした面接調査を行った。前年度に実施した質問紙調査依頼時に、面接調査への協力依頼を行った。調査協力の同意を得た看護師22名を対象に面接調査(zoom)を実施した。看護師の配置数は1名が4施設、現職場での経験年数は5年以上が4割であった。子どもの登録数の最頻値は21~30名、1日平均利用数は10名以下で乳児が在籍している施設は1施設のみであった。利用する子どものうちADL障がいのある重症児の数は5人以下が7施設であり、医療的ケアが必要な子どものうち歩ける子どもの人数は5人以下が5施設であった。 子どものセンター利用の経緯は主治医、リハビリ経由、乳幼児健診、保護者からであった。センターでは保育士やPT等の多職種が子どもに関わっており、子どもの様子は定期的な支援者会議や個別支援計画の作成・評価時などで情報共有していた。しかし専門職が非常勤のこともあるため、摂食支援等の相談のタイミングが難しい状況もあった。施設には、相談支援員が配置され、施設内外の連絡や調整の役割を担っていた。子どもが保育園等に並行通園の際は、保育士やPT等が訪問相談事業を担当していた。学校が決まれば担任がセンターを訪問し、医療的ケアのある子どもには、看護師も話し合いに参加する施設もあった。センターの看護師は、子どもが利用する保健センター、訪問看護、保育所、学校、他施設の児童発達支援センターの看護職と話す機会が少なく、支援に関する連携がもちにくいことや各施設における看護師としての役割が相互に認識できないことに課題を感じていた。 これまでの成果を研究協力者と共有するために、2022年9月にオンラインによる成果報告会を開催予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
調査方法を従来の対面での面接方法に加え、zoomを用いた面接方法の選択を示したため、当初計画していた対象人数を確保し、面接調査が実施できた。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究成果(児童発達支援センターの施設管理者と看護管理者への質問紙調査結果、面接調査結果)を研究協力者と共有するために、2022年9月にオンラインによる成果報告会を開催予定である。報告会では、研究結果概要の説明後、研究協力者から強い要望のあった異なる施設の看護師交流会を1時間程度企画している。これまでの研究結果と交流会で得た意見をふまえ、未就学児とその保護者に関わる看護師への支援の方策を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
科研費申請時には、面接調査のための交通費等の予算を計上していた。全ての研究協力者の感染対策のため、zoomによるオンライン面接調査を要望があった。その結果、交通費や宿泊費は不要となった。2021年度より分担研究者を増やし、zoom面接に対応するためノートパソコン1台を追加購入した。zoomでの面接調査を看護師を配置する全国の児童発達支援センターに改めて依頼した。
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