研究課題/領域番号 |
19K11077
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研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
藤沼 小智子 東京医科大学, 医学部, 講師 (50554698)
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研究分担者 |
小島 ひで子 北里大学, 看護学部, 教授 (50433719)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 予防接種 / 苦痛緩和 / 乳幼児 / 看護職 |
研究実績の概要 |
本研究は日本における親と予防接種にかかわる医療従事者への子どものワクチン接種関連疼痛マネジメントのための教育プログラムを開発し、その有効性を考察することを目的としている。 2021年度は、①2020年度から継続して東京都23区内の小児科を標榜する定期予防接種受け入れ医療施設のうち、施設長より許可の得られた看護職を対象に、質問紙調査の理解をさらに深めるためにインタビュー調査を実施した。対象者は9人であり、年齢は20~40代、勤務する医療機関の「医師の専門性」は小児科が8人であった。乳幼児への予防接種時の苦痛緩和の看護実践への考えは、苦痛緩和よりも安全を確保すること、子どもの心の準備ができるようにすること、施設の方針に従うという考えがあることが明らかになった。②2020年度に実施した質問紙調査の結果と比較検討して分析し、苦痛緩和方法の実践を促すためには、苦痛緩和方法のエビデンス理解や苦痛緩和への意識の低さという看護職個人の課題と施設全体の苦痛緩和への意識という環境における課題があることが明らかとなった。 2020、2021年度に実施した調査は東京都23区内の小児科を標榜する定期予防接種受け入れ医療施設の中で、「医師の専門性」は小児科が8割以上と対象に偏りがあった。定期予防接種医療機関は「医師の専門性」が小児科以外である方が半数以上であるため、小児科専門医以外の施設での予防接種の実態を把握することが必要である。2022年度は、「医師の専門性」が小児科以外を対象とした追加の調査を実施することを予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
小児科専門医以外の施設における調査を予定していたが、COVID-19の感染者数の増大に影響により、本研究の対象医療機関への影響を考慮し、調査依頼時期の検討を行い、データ分析とともに調査結果の公開を優先した。また、大学におけるCOVID-19対応等に伴いエフォートの修正が必然となったため。
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今後の研究の推進方策 |
対象者のリクルートに関しては、インターネット調査会社への依頼を併用することで対象者数を確保する。
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次年度使用額が生じた理由 |
小児科専門医以外の施設における調査を予定していたが、COVID-19の感染者数の増大に影響により、調査依頼時期の検討を行い、データ分析とともに調査結果の公開準備を優先したため今年度の使用額が低く抑えられた。次年度は小児科専門医以外の定期予防接種医療機関における調査費用と学会発表のための旅費を計上している。
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