本研究の学術的意義は、複数の地域から熟練養護教諭を選定し、その熟練養護教諭の実践事例から効果的なコーディネートを具体的に抽出し、研究者の事例研究やアクションリサーチによる先行研究と、多領域にわたる文献レビューから生成した概念的枠組みを踏まえて、他の養護教諭に活用できる実践モデルを策定したことである。二つ目は、養護教諭が連携・協働をコーディネートしようとする際に現場で遭遇する困難感を具体的に明らかにし、その困難感に対処しつつ進展させるコーディネートの実践を具体的に示したことである。社会的意義は、養護教諭の実践の拠り所となり、児童生徒への支援に還元することが期待できることである。
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