研究課題/領域番号 |
19K11100
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
林 ひろみ 東邦大学, 健康科学部, 教授 (90282459)
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研究分担者 |
臼井 雅美 東邦大学, 健康科学部, 教授 (50349776)
渡邊 尚子 東邦大学, 健康科学部, 教授 (30305388)
坂上 明子 武蔵野大学, 看護学部, 教授 (80266626)
大月 恵理子 順天堂大学, 医療看護学研究科, 教授 (90203843)
中村 康香 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (10332941)
中村 博文 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 教授 (90325910)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 高年初産 / 精神的健康 / 産後うつ / 育児生活への適応 / 妊娠期の準備 |
研究実績の概要 |
2020年度は研究1として「育児期の高年初産夫婦が、育児期のそれぞれの精神的健康や育児生活適応のために、妊娠期にどのような準備を行っていたかを明らかにする」研究に着手する予定であった。研究1の研究対象者を35歳以上40歳代の初産婦とその夫とし、抽出条件として、夫婦ともに日本語でのインタビューに協力可能なものであること、除外条件として多胎・早産・精神疾患に関する薬剤を服用中の者を設定している。また、データ収集方法として、産後1ヶ月から2か月の時点での夫婦それぞれに対して、半構成的インタビューを計画している。いずれも研究協力施設における対象者のリクルートが必要となるが、この新型コロナ禍の研究協力予定施設の状況において研究協力を依頼することができず、研究対象者へのアプローチおよびデータ収集に至ることができなかった。 2021年度は引き続き、研究1「育児期の高年初産夫婦が、育児期のそれぞれの精神的健康や育児生活適応のために、妊娠期に行っていたかを明らかにする」に着手するとともに、研究2「文献検討と研究1の結果をもとに、産後うつ予防のための妊娠期の予期的準備を促すプログラムの試案作成を行う」として、介入プログラムの試案と介入プログラムに使用する媒体の考案にも併行して着手することを計画している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナ禍の研究協力予定施設の状況において研究依頼に至ることができずにデータ収集に至らなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度は2020年度の研究計画に沿って研究1「育児期の高年初産夫婦が、育児期のそれぞれの精神的健康や育児生活適応のために、妊娠期にどのような準備を行っていたかを明らかにする」研究を実施し、研究2「産後うつ予防のための妊娠期の予期的準備を促すプログラムの試案作成と介入プログラムに必要な媒体(パンフレット)の考案」に着手する。 研究1:35歳以上40歳代の初産婦とその夫(夫婦ともに日本語でのインタビューに協力可能なものであり、多胎・早産・精神疾患に関する薬剤を服用中の者を除外する)を対象として、産後1か月から2か月の時点での夫婦それぞれに対して、①精神的健康の維持および育児生活適応のために妊娠中にどのような準備を行ってきたか、②夫婦それぞれの精神的健康状態、③夫婦それぞれの育児生活適応状態、④夫婦それぞれの基礎的情報についてインタビューする。データ収集方法は妻と夫別々に半構成的インタビューと自記式質問紙法により実施する。半構成インタビューにおいては、研究対象者への感染防止を考慮しリモートを用いた方法を取り入れる。 研究2:文献検討と研究1の分析結果をもとに、「産後うつ予防のための妊娠期の予期的準備を促すプログラム」の試案作成を行う。また介入プログラムに用いる媒体を考案する。さらに、介入効果の測定方法および測定時期について文献検討を基に決定する。 2022年度は、考案した介入プログラムについて、研究1の研究対象夫婦および助産師から意見を聴取し、活用可能なものへと改善して実施する。参加者よりデータを収集し介入プログラムの効果を検証する。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度はコロナ禍において、研究協力施設において研究対象者にアプローチすることが制限され、データ収集を行うことができなかった。2020年度に請求した助成金を2021年度に使用する計画である。使用計画として、研究1のデータ収集においては、半構成的インタビューの逐語録作成、研究参加者への謝礼、データ分析に必要な文具の購入を計画している。研究2においては、文献や関連書籍の購入、介入プログラムに用いる媒体に関する印刷費を計画している。また、対面による学会が開催される場合は、学会参加費とその旅費についての支出を検討している。
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