研究課題/領域番号 |
19K11107
|
研究機関 | 西九州大学 |
研究代表者 |
森本 眞寿代 西九州大学, 看護学部, 講師 (70826578)
|
研究分担者 |
永松 美雪 日本赤十字九州国際看護大学, 看護学部, 教授 (30550769)
川口 淳 佐賀大学, 医学部, 教授 (60389319)
高守 史子 佐賀大学, 医学部, 特任助教 (20833528)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 退院後早期 / 母親 / 育児不安 / 育児ストレス / 測定 / 尺度 / 開発 |
研究実績の概要 |
2021年6月6日に第32回ICM(国際助産師連盟)トリエンナーレ大会が開催され「日本における育児不安・育児ストレス尺度に関する文献検討」をポスターで発表した。本演題は文献レビューであり、日本における既存の育児不安・育児ストレス尺度開発の文献を統合し、尺度の特徴及び項目内容から構成概念を明らかにすることを目的としている。医中誌web(ver.5)とJDreamⅢをデータベースに,期間は1973年~2018年とし,キーワード「育児不安」「育児ストレス」「測定」「尺度」とし、論文の精査後に見いだした20件の尺度項目を統合し質的帰納的に分析を行ったところ、既存の育児不安・育児ストレス尺度を構成する概念は、【母親の心身の状態】【母子関係】【児の特性】【育児環境】【育児に向けてのレディデス】【親役割満足】であることを見出した。 育児不安研究の中核となる新規尺度開発であるが、2021年2月からデータ収集を開始している。しかし、回収率が低迷し、配布数の増量、また研究協力施設を増やす等の対策を行い、目標数は400例を目指して現在もデータ収集を行っている状態である。現在の有効回収数は364部となっている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ICMでの発表は2020年6月の予定であったが、COVID-19のパンデミックの影響を受け1年延期となり2021年6月の発表となった(開催方法はバーチャル)。新規育児不安尺度開発の進行状態であるが、データ収集開始が当初の計画より8か月遅れた。この理由として、研究協力施設の確保に予想外に時間を要したことがあげられる。COVID-19感染症の影響から、協力に躊躇する施設が多かったことが影響している。
|
今後の研究の推進方策 |
2022年度は新規育児不安尺度開発のための質問紙調査を継続する。研究協力施設5か所のうち4か所のデータ収集は終了したものの、追加施設の質問紙配布が終了していないためである。回収の終了は2022年8月頃を予定する。配布数は900部となる予定である。研究途中ではあるが、回収できているデータを用い探索的因子分析を開始し、尺度開発の予備調査として日本看護科学学会に報告予定とする。データ回収が終わった時点でデータをまとめ因子分析を行う分は新規育児不安尺度とし、構成概念妥当性を検証する。さらに他の尺度との相関係数の算出により基準関連妥当性を検証する。信頼性の検証では、折半法にて両群の差の検証やI-T相関分析で相関係数を導く。さらにクロンバックα係数も導く。研究全ての過程において研究分担者、研究協力者と検討を重ね共通認識のもと研究を進め、2023年6月に予定されている第33回ICMでの発表に繋げることとする。
|
次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19の影響で移動を伴う発表の機会がなかったが、翌年には国際学会での発表を予定しているため、移動・宿泊・学会参加費で経費が必要となる。
|