研究課題/領域番号 |
19K11114
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
小岡 亜希子 愛媛大学, 医学系研究科, 講師 (50444758)
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研究分担者 |
田中 久美子 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (00342296)
藤井 晶子 愛媛大学, 医学系研究科, 助教 (00805624)
陶山 啓子 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (50214713)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 高齢者 / 高齢長期臥床者 / 排便ケア / 介護医療院 |
研究実績の概要 |
研究の目的は、介護医療院における重度要介護者に対する快適な排便ケアの実践の実態を明らかにし、実践に影響する要因との関連性を明らかにすることである。これにより、医療と生活の両方の視点から排便ケアに取り組む必要性のある介護医療院において、どのようなケア実践がされているのかが明らかになることによって、現状の課題が明らかとなる。さらにその関連する要因を明らかにすることで、排便ケア向上のために必要な、組織に求められる課題が明らかになる。 重度要介護高齢者に対する快適な排便ケアの実践は、アセスメントに基づく便秘改善のためのケア、苦痛と羞恥心に配慮したケア、チームアプローチの3つの要素から構成される。この重度要介護高齢者に対する快適な排便ケアの実践は、施設の属性に関する要因、看護師個人の属性に関する要因、組織環境に関する要因、看護師の排便ケアに対する信念、看護師の生活を支える看護の態度、看護師の排便および排便ケアに関する知識の6つの要因から影響を受けると予測した。 本調査において従属変数として扱う看護実践は、快便を目指すケアプロトコール、国内外の高齢者の便失禁および便秘に対する介入研究等、便失禁ガイドライン、高齢者の薬剤使用に関する文献等を参考に、重度要介護高齢者の快適な排便ケアの実践項目を独自に作成した。アセスメントに基づく便秘改善の為のケア33項目、苦痛と羞恥心に配慮したケア9項目、チームアプローチ9項目の計51項目からなる。事前に特別養護老人ホーム、介護療養型病棟、介護医療院に勤務する看護・介護職にプレテストを行い、内容妥当性は確認した。 研究対象となる介護医療院に勤務する看護師・准看護師に調査票を配布し、現在調査を行なっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画書が完成し、調査項目の作成、プレテスト、倫理審査を終えて、調査票を配終えている終えている。コロナ禍で回収率はあまり良くないが、分析に耐えうる量の回収ができたと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
データを分析し、関連性を明らかにすることを予定している。実践項目については、探索的因子分析を行ない使用する。その後実践項目と書く関連要因との関連性を重回帰分析を用いて検証する予定である。 今回作成した実践項目は、因子分析を行ない使用する予定であるが、尺度としての開発はしていないため、尺度作成としての研究の必要性は感じている。また、実践項目の効果の検証については、iViz air等を用いて今後検証していく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナの影響もあり、調査票の回収が悪く予定より少なかったことも影響していると考える。また、研究への助言やスーパーバイズを受ける際も、遠隔で行えるようになったこと、学会への参加も遠隔での参加になったことで旅費等が合せ医師なかったことも影響している。
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