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2022 年度 実績報告書

高齢患者の下部尿路症状スクリーニングをふまえた地域包括的排尿自立支援システム構築

研究課題

研究課題/領域番号 19K11137
研究機関金沢大学

研究代表者

正源寺 美穂  金沢大学, 保健学系, 助教 (80345636)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード排尿自立支援 / 下部尿路症状 / スクリーニング / 高齢者 / 地域
研究実績の概要

高齢化に伴い急性期病院では、65歳以上の高齢患者が大半を占め、なかでも75歳以上の割合が年々増加している。急性期病院での治療に伴う尿道カテーテル留置管理や、おむつや尿取りパッドの使用をきっかけに、退院後も施設や在宅療養において、排泄介助を必要とする要介護高齢者は多い。そこで本研究の目的は、①急性期病院において、高齢患者を対象とした下部尿路症状のスクリーニング方法を確立すること、②急性期病院で排尿自立支援を受けた高齢患者が、その後も必要な排尿ケアを継続して受けられるよう、地域の包括的な排尿自立支援・サービス提供体制(地域包括的排尿自立支援システム)を構築することである。
①急性期病院の高齢患者に対する下部尿路症状のスクリーニングについて、これまで高齢患者には、残尿などの尿排出障害が加齢により急増するが、積極的に発見して、必要な検査・治療につなげる取り組みはなかった。重症化すると尿排出障害は、尿路感染症や膀胱過伸展につながる恐れがあり、慢性的に残尿が多い状態を予測する変数が分かれば、残尿測定が必要な高齢患者を抽出し、優先的に介入できると考えた。そこで、高齢患者の尿排出障害の保有率と、尿排出障害に関連する要因を明らかにすることとした。研究方法は、2018-2019年1急性期病院に入院した高齢患者614名を対象に、看護師による携帯型超音波残尿測定器を用いた残尿測定と、主要下部尿路症状質問票を用いた入院前の下部尿路症状のアセスメントを実施した。その結果、高齢患者の尿排出障害の保有率は、100mL以上の残尿を1回以上認めた者が107名(17.4%)、100mL以上の残尿を2回以上認めた者が50名(8.1%)であり、年齢(75歳以上)、残尿感、脳神経および循環器系疾患が関連した。これらの研究成果を地域のコンチネンスケアに関わる有識者と共有し、②地域包括的排尿自立支援システムを構築した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 身体機能障害・高次脳障害に対する排尿動作支援 9. 排尿自立支援におけるリハビリテーション看護の役割2022

    • 著者名/発表者名
      正源寺美穂
    • 雑誌名

      WOC Nursing

      巻: 10(5) ページ: 71-76

  • [学会発表] 携帯超音波装置を用いた残尿測定による高齢患者の尿排出障害の保有率と関連要因の検討2022

    • 著者名/発表者名
      正源寺美穂,吉田美香子,北川育秀
    • 学会等名
      日本老年看護学会第27回学術集会
  • [学会発表] 地域包括的コンチネンスケアシステムの構築に向けた行政の取り組み ―コンチネンスパートナー養成講座と排泄相談窓口すっきりんの開設―2022

    • 著者名/発表者名
      榊原千秋、角地孝洋、正源寺美穂、德田真由美、湯野智香子、佐藤梨乃、北川育秀、広崎拓也
    • 学会等名
      第35回日本老年泌尿器科学会

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公開日: 2023-12-25  

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