研究課題/領域番号 |
19K11138
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
樺山 舞 大阪大学, 医学系研究科, 特任准教授 (50635498)
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研究分担者 |
神出 計 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (80393239)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | ソーシャルキャピタル / 地域在住高齢者 / 介護予防 |
研究実績の概要 |
2020年度においては、コミュニティにおける介護予防活動の実践により実際にどのような効果が得られているかどうかの検証を研究計画通りに実施した。大阪府下の都市部(人口約40万人)と農村部(人口約1万人)において、通いの場で定期的に実施された介護予防体操効果を客観的な測定指標を用いて検証した。あわせてこれらがSC指標である社会参加等とどのように関連するかという検証を進めた。後者については横断的な分析を実施した。検討の結果、これら通いの場の参加者における身体機能の変化が得られ定期的な参加が身体機能に及ぼす効果が認められた。また、身体的フレイルである者では社会交流が低いという身体面と社会面での関連性が明らかとなった。これら結果は第63回日本老年医学会で報告予定として抄録登録した。また「高齢者の社会参加と主観的幸福感-近隣ソーシャルキャピタルとの関連に着目して」というタイトルで老年社会科学雑誌へ論文発表した.国際発信としては、UCバークレー主催のAsing in Asia シンポジウムにおいて、Longitudinal Study of Social Factors Related to Loss of Independence Among Older Japaneseと題した発表を行った.また、大阪大学とUCバークレーのWeb国際シンポジウムにおいて、Important Role of Social Capital in Aging Societyのタイトルにて講演を行った.分析を実施した自治体においては介護予防の取り組み成果をDVD媒体に講演の形でまとめ、市民へ還元するなど研究成果を活用した社会貢献活動も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画通りに進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、各コミュニティで保健師が実践する介護予防活動においてSCを醸成・活用した介入効果をさらに縦断的、また質的に検討し、最終年に介入モデルを開発することを目指す。新型コロナウィルス感染症対策を十分に行いながら実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染症の影響により、遠方地域におけるフィールド調査の制限が生じたこと、また打ち合わせや学会、シンポジウムはオンライン活用したあったためため国内外の旅費支出が抑えられたことにより次年使用額との差が発生した。これらは翌年における学会費やフィールド調査に使用予定である。
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