研究課題/領域番号 |
19K11141
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤田 君支 九州大学, 医学研究院, 教授 (80315209)
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研究分担者 |
牧本 清子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (80262559)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 身体活動 / 低強度活動 / セデンタリ / 尺度開発 / 人工関節 / 自記式質問紙 / 加速度計 |
研究実績の概要 |
目的:2019年度は低強度の身体活動量を測定可能な新たな身体活動尺度の開発を目的に、下記の方法で尺度原版を作成した。 方法:国内外の低強度活動の項目を含む身体活動尺度を開発した論文で、妥当性の評価に加速度計や心拍計など生理学的指標を用いた文献についてレビューを行った。次に、Compendium of physical activities: A second update of codes and MET values.(Ainsworth BE et al.,2011)の全活動の中から、3Mets未満の活動を抽出し、1.5Mets未満をセデンタリ行動と1.5~2.5Mets未満を軽強度活動に分類した。 結果:これらの分析の結果、日常的に日本人が行う活動が70項目選定され、低強度活動基本項目とした。この基本項目について、人工関節術後患者31名(平均年齢:68.3歳、男性14人)に質問紙調査を行い、各項目の活動頻度について「よく行う」から「ほとんど行わない」までの4件法で回答を得た。同時に、尺度開発経験者や研究者による7名の専門家委員会で、この70項目の重要性や妥当性についてItem-Content Validity Index(I-CVI)とScale-Content Validity Index(S-CVI)を算出し、項目妥当性を検討した。以上の患者調査と専門家調査で特定された23の活動項目を尺度原版の項目とした。また、回答形式は高齢者が想起や回答しやすいカテゴリーで定量化できるよう設定した。今後はこの尺度原版を低強度活動が主体の人工関節術後患者100名を対象に、自記式質問紙と活動量計によるモニタリング評価を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
低活動の患者調査と複数回の専門家委員会での妥当性の検討が計画通りに進んだため、順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は新型コロナ感染症の影響で手術が大幅に減少するため、病院外来での患者調査は困難が予測される。郵送調査により対象者が確保できるよう準備を進めている。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度予定していた国際学会での発表が新型コロナ感染症のため中止になった。研究成果については、次年度に使用する計画に修正した。
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