研究課題/領域番号 |
19K11156
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
田中 結花子 愛知医科大学, 看護学部, 准教授 (50410915)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | シングル介護者 / 就労者 / QOL / 援助要請 |
研究実績の概要 |
シングル介護を担う就労者の援助要請とQOLの関連を質的・量的研究手法にて明らかにする。①本研究はミックスメゾット法(混合研究法)を実施する。順次的説明的デザインを使用する。量的研究でシングル介護を担う就労者の援助要請とQOLの関連を明らかにする。量的研究で得られた結果をもとに質的な研究によって説明解釈する。②QOLが高い人の援助要請の特徴をインタビュー調査で実施してクラウス・クリッペンドルフの内容分析の手法で質的に分析する予定であったが、研究手法を見直して手法をグランデットセオリーに変更することになった。研究内容においてグループ比較タイプに適した手法に変更した。また、研究テーマ内容が、社会環境における社会的構造化プロセスを明らかにする為に手法を変更する。③QOLが高い人の援助要請の特徴とQOLが低い人の援助要請の特徴を二つの研究手法で明らかにする。この結果からシングル介護を担う就労者のQOLの向上のために、援助要請の特徴による支援の方向性を示し個別的な支援策を研究結果から導き出す。さらに、シングル介護を担う就労者の在宅介護開始1カ月後、3カ月後の援助要請の変化と就労者のQOLに関連している要因を明らかにする。 研究目的は、シングル介護を担う就労者の援助要請とQOLの関連を明らかにする。QOLが高い人の援助要請の特徴とQOLが低い人の援助要請の特徴を明らかにする。 量的研究においては、援助要請に関する既存の調査がなかったので文献及び、親の介護と就労を両立している人からヒヤリングを実施して自記式質問紙を作成した。アンケートの配布を行い、400部行って返信が第1回アンケート調査の50人第2回アンケート40人の返信があった。欠損値を省くと36人分のデータ収集が出来た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
A県の統計学的見地からもアンケート回答者のサンプルサイズは、150人を目指していたが、A県の回復期リハビリテーション病棟協会に入会している68病院を対象病院(回復期リハビリテーション病院)として研究依頼をした。さらに研究者の個人的なネットワークや他の研究者または関係団体からの推薦のあった病院に依頼をしたが、17施設のうち1病院だけ依頼を受けてくれた。16病院は、患者の家族へのアンケートを病院の倫理上禁止していることや研究対象者がいない理由で看護部長から連絡があった。 また、病院以外の訪問看護ステーション及び在宅介護施設においては、訪問看護管理者、ケアマネジャーからも研究対象者はいるが、利用開始初期であり利用者との関係性が出来ていない事やクレームが多い対象者が多く依頼困難と返答が多かったが8施設から協力を得ることが出来た。200部配布して返信が8部であった。 A県内の地域包括支援センター3か所にも依頼したが、国からシングル介護者の調査のアンケートの依頼があり、担当者の負担が大きいことからお断りの連絡があった。A県の男性介護者の会にも依頼したが、他の研究者との関係性があり断りの連絡があった。 アンケート配布場所の確保の為に再度倫理申請にアンケート配布場所を全国にして申請をした。 現場状況から調査依頼対象施設として、就労と在宅介護の両立が出来ている人が多く利用している病院として回復期リハビリテーション病院をA県だけでなく全国のリハビリテーション病院を追加した。また、シングル介護を担う就労者の親が利用する全国病院協会に介入している病院の回復期リハビリテーション病棟、全国の男性介護者と支援者の全国ネットワークの家族会等に依頼をした。総配布数400部を配布した。
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今後の研究の推進方策 |
第1回アンケート50部、第2アンケート40部返信があったが、欠損値のあるアンケートを削除すると36人分しか集まらなかった。インタビュー調査は、9名の参加があった。量的研究は、目標の150人までは、届いていないので、アンケート配布の準備をしていたが、コロナウイス感染で病院、施設等への依頼が、出来ていない状況である。 しかし、就労しながら親の介護をしているシングル介護者の在宅介護1カ月、3カ月はデータを取得することは、非常に貴重なデータであるので、今あるデータの中で分析も進めていきたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
量的研究において、アンケート調査を今後も実施していくことになるので郵便代が必要となる。
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