研究課題/領域番号 |
19K11158
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
畑中 純子 静岡県立大学, 看護学部, 教授 (80612671)
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研究分担者 |
三木 明子 関西医科大学, 看護学部, 教授 (30315569)
落合 のり子 島根県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (60280129)
水谷 聖子 日本福祉大学, 看護学部, 教授 (80259366)
立川 美香 宇部フロンティア大学, 人間健康学部, 講師 (00756017)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 産業看護職 / 現任教育 / 基礎教育プログラム / e-learning |
研究実績の概要 |
職場には、労働特有の作業環境や有害業務、組織の中での人間関係や労働生活があり、産業看護職にはそれらに関する知識と支援技術が求められるが、看護基礎教育の現状からは基礎的な知識を習得せずに就労する産業看護職が半数以上いると推測される。そこで本研究では、全ての産業看護職が産業看護活動のための基礎知識を得られるようにe-learningによる現任教育プログラムを開発した。それにより全ての産業看護職が同様の基礎知識を得られれば、これを出発点とした継続教育を体系化でき、産業看護職の実践能力の向上に寄与できる。 本研究では、第一研究として産業看護職に必要な知識と技術から基本的な知識と技術を抽出するために、日本産業看護学会に所属する看護系大学教員、産業看護職を対象として、デルファイ法による調査を実施した。最終協力者は看護系大学教員11名、産業看護職15名であった。調査項目は5つの大項目に区分された143の小項目で構成し、同意率は80%以上とした。2回の調査により小項目数は50に絞り込まれた。 第二研究は、第一研究結果の50の小項目の基礎知識に、産業看護活動に必要な現在の産業保健の課題として示されている過重労働対策等の4項目を加えた54のコンテンツから成るe-learningによる基礎教育プログラムを作成し、実施した。e-learning参加者数は155名であった。プログラム終了者率は29.0%、知識の理解度テスト平均得点は80.9点SD17.4、終了者のアンケート結果では、教育プログラムの学習量は適切が72.7%、教材の分かりやすさ(0~10点)は7.0点SD2.5、専門性を高める内容であるとした者の割合は75.8%、参加者の学習の到達度(0~100%)は67.3点SD15.2であった。 本研究結果からプログラムを改善し、すべての産業看護職に提供していく予定である。
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