研究課題/領域番号 |
19K11161
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
坂田 由美子 筑波大学, 医学医療系, 名誉教授 (30347372)
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研究分担者 |
高田 ゆり子 筑波大学, 医学医療系, 名誉教授 (90336660)
大宮 朋子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (90589607)
出口 奈緒子 静岡大学, 教育学部, 准教授 (20824204)
菅原 直美 常磐大学, 看護学部, 講師 (50786126)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 発達障害 / 乳幼児健康診査 / 養育者支援 / 保健師 |
研究実績の概要 |
本研究は保健師が活用する発達障害のある子どもの養育者への子育て支援ガイドラインの開発を目的としている。2022年度は、これまでに調査した全国の市町村で実施している乳幼児健康診査における発達障害スクリーニングと保健師による早期支援・継続支援の実態および養育者が求める支援ニーズの結果を混合研究法により分析した。養育者が不安を軽減して子育てに向き合えるようにするために、養育者が求めている支援内容を、すでに保健師が実践している支援内容と今後実践を追加したほうが望ましい支援内容に分類した。そして養育者が発達障害の特性を強みとして捉えることができるような支援のガイドラインとして検討した。そのなかでも発達障害は早期発見・早期支援が重要とされているため、早期発見のための具体的な内容としては、乳幼児健康診査時のアセスメントに問診と併せて待ち時間も含めた行動の観察を必須項目として加え、子どもの全体像が総合的に判断できるようにすることが導き出された。また健康診査時にグレーゾーンと判断された場合、経過観察と言われるが次の健康診査まで何のフォローアップもなく母親は不安を感じているとの調査結果から、健康診査後の継続的な支援の必要性が明らかになった。具体的な方法として最初は家庭訪問により育児環境等も含めた情報収集と支援を行い、その後3ヵ月に1回程度の定期的な支援を行う必要性が導き出された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症の流行により面接調査の実施が当初の予定より遅れたため、その影響でやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、これまでに得られた保健師調査、養育者調査のデータから検討したガイドラインの内容をさらに精選し、養育者が発達障害の特性を強みとして捉えることができ、養育者の不安を軽減して子育てに向き合えるような支援ができる保健師のための実践可能なガイドラインを作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
参加学会の一部がオンライン開催のため旅費等が未使用となったこと、ガイドラインの検討においてWebを利用したこと等により次年度使用額が生じた。2023年度はガイドラインの作成のために使用する予定である。
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