研究課題/領域番号 |
19K11163
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
清水 詩子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (10401762)
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研究分担者 |
飯野 由香利 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (40212477)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 高齢者施設 / 透析室 / 熱・光環境 / 慢性透析者 |
研究実績の概要 |
今年度は、追加のデータ収集について調整を行ったものの、COVID-19感染拡大によって慢性透析者が居住する高齢者施設への立ち入りが不可となったため、収集済のデータの分析をすすめた。熱・光環境の実態を把握するために、測定時期(夏期・秋期・冬期)ごとに、居室と透析室の温度・湿度・照度の分布を確認し、温度17~28℃、湿度40~70%、照度150Lxを基準とし、居室と透析室の温度、湿度、照度について検討した。 居室については、夏期は湿度と照度が高く、秋期は温度と照度が高く、冬期は照度が高く、湿度が低かった。透析室は、各期を通して照度が高く、夏期は湿度が高く冬季は低かった。 夏期の湿度の高さは不快や熱中症、冬期の湿度の低さは感染症の流行につながる。照度の高さは、まぶしさや休息への支障、臥床しながら治療をうける透析室においては、透析者はまぶしさを感じやすいことが考えられる。夏期、秋期、冬期の時期によって、居室および透析室の温度、湿度、照度の変化が示唆されたため、これらに影響を及ぼす要因の検討の必要性が確認された。 これらに基づき、今後の解析として、居室については、温度、湿度、照度に影響を及ぼす因子ともに、温度、湿度、照度と入所者の主観的評価との関連を検討し、熱・光環境の調整方法について提案する予定である。また、透析室については、構造別(個室型、オープン型)に温度、湿度、照度に影響を及ぼす因子を検討し、透析室の構造別に治療に適した熱・光環境の調整について検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の感染拡大により、高齢者施設の立ち入り制限があったため、データ収集および打ち合わせの調整に時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
高齢者施設の立ち入り制限のため、追加のデータ収集は不可であった。収集済のデータでの分析をすすめる。温度、湿度、照度に影響を及ぼす因子について解析を行い、高齢者施設の居室、透析室それぞれに適した熱・光環境の調整方法について提案する。これらについて、学会発表および論文投稿を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19拡大で高齢者施設の立ち入り制限があり、計画を一部変更したため。使用機器の消耗品購入、データの分析、学会参加費・旅費(成果発表)、論文投稿に使用する。
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