研究課題/領域番号 |
19K11165
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
鳥井 美江 京都大学, 医学研究科, 助教 (60615285)
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研究分担者 |
荒井 秀典 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 理事長 (60232021)
橋本 求 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (60512845)
任 和子 京都大学, 医学研究科, 教授 (40243084)
木下 彩栄 京都大学, 医学研究科, 教授 (80321610)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | サルコペニア / 関節リウマチ / フレイル / ロコモティブシンドローム |
研究実績の概要 |
本研究は、関節リウマチ患者におけるサルコペニアのリスク要因を明らかにし、サルコペニアがフレイルなどに及ぼす影響を検証することと関節リウマチ患者におけるサルコペニアの生化学評価法を確立することを目指すものである。 2019年度は京都大学医学部附属病院リウマチ外来に通院する約500名の関節リウマチ患者を対象に筋肉量、筋力(握力)、活動性(歩行スピード)を測定し、サルコペニアのデータを収集した.また、ロコモティブシンドロームのデータを収集するために立ち上がりテストと2ステップテストの実施、ロコモ25の問診を実施した。2020年度においては、2019年度に収集したサルコペニア、フレイル、ロコモティブシンドロームのデータと診療記録を統合したデータベースを作成し、サルコペニアに関しては2014年度のサルコペニアのデータベースと統合させ縦断研究の解析を実施した。縦断解析の結果、筋力や筋量の改善には栄養状態などが関係していることが明らかになった。また、RA患者の食習慣の調査を行い、サルコペニア・フレイルとの関連を検討したところ、魚食がRA患者のフレイル改善と相関していることを明らかにした。さらには、本研究課題中に拡大している新型コロナウイルス感染症のパンデミックに関して、新型コロナウイルスパンデミック前後のRA患者の心理的負担(うつ・不安症状)や感染症対策行動に関する調査を実施し、心理負担に関連する縦断研究のデータを用いて、新型コロナウイルスのパンデミックを通してRA患者が様々な心理的な負担をかけられている実態を明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2020年度は縦断研究の解析を実施し、フレイルと食生活の関連についての結果を論文にまとめ、成果報告した。また、心理負担に関連する縦断研究のデータを用いて、新型コロナウイルスパンデミック前後のRA患者の心理的負担(うつ・不安症状)や感染症対策行動に関する調査を行い、その結果を関節リウマチ研究のジャーナルに報告した。現在、サルコペニア関連の縦断研究、RA患者におけるサルコペニアに関連する血清マーカー研究についても論文投稿の準備を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度に新たに収集したサルコペニア関連のデータをともに解析、論文化を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
最終年度に予定している追加データの収集のための人件費、成果報告の為の英文校正費用、投稿費用が繰り越された。
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