研究課題/領域番号 |
19K11184
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研究機関 | 武庫川女子大学 |
研究代表者 |
新田 紀枝 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (20281579)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 訪問看護 / 医療費 / 主観的評価 |
研究実績の概要 |
訪問看護事業所におけるデータ収集を進めたが、COVID-19感染拡大に伴う蔓延防止重点措置による活動制限、研究協力施設の感染防止対策の影響があり、予定のインタビュー数に達していないが、データ収集、分析の途中経過として研究実績を報告する。 研究協力の同意を得た訪問看護利用者とその家族に半構成質問によるインタビューを行い、研究協力者の同意を得て録音を行い、音声データから逐語録を作成した。逐語録を質的記述的に分析を行った結果、訪問看護サービスを利用することによる身体面の評価として、①体調や皮膚創傷など些細な変化を見逃さず、必要な医療ケアにつなげてもらえる、②体調が悪くなったときに電話で相談ができ、必要時に訪問に来てもらえる、③症状コントロール、福祉用具などの助言・指導をさきどりでしてくれるなどが抽出され、心理・精神面の評価として、①利用者は会話ができる、家族は利用者と会話をしてくれる、②訪問時以外でも相談できるので安心、③定期的な訪問のため、孤独死の不安がなくなるなどが抽出された。 訪問看護サービス利用前に症状コントロールが難しかった利用者であっても、訪問看護サービス利用後に症状が安定し、入院することがなくなったり、早期に入院できたために早期に退院にできていたりした。 訪問看護サービスを利用することにより、利用者の症状を安定させる一助となり、また異常があった場合は早期発見、早期対応がされ、長期に入院することはないことが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究フィールド地域において、COVID-19感染拡大防止に向けた取り組みとして緊急事態措置、まん延防止等重点措置による活動制限、および研究協力施設の感染防止対策として外部からの入室が認められなかったため、2020年度に引き続き、データ収集活動を中断せざるを得なかった。
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今後の研究の推進方策 |
研究協力施設の外部からの入室に制限があるが、研究協力施設と打ち合わせを密にして、データ収集の準備を進めている。 2022年度に訪問看護利用者、家族のインタビュー、訪問看護事業所での記録の調査を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
COVID-19感染拡大防止対策のため、研究活動の中断を余儀なくされ、予算を執行することができなかった。 2022年度に2021年度分のデータ収集および分析を行う。
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