研究実績の概要 |
今年度もコロナ禍にあり、当初計画した回数を減らし時間を短縮したフォトボイスプログラムによる5回シリーズの介護予防教室を実施した。参加者の募集も大規模には実施できなかったので、これまでの参加者ネットワークを活用して行った。介護予防教室の内容は、自身で撮影した写真を基に自己紹介することから始め、「続けたいこと・大事にしていること」などの毎回のテーマに合う写真を撮影し、それについて対話した。感染予防のため、グループワークの時間を短縮し、全体での発表を取り入れた。 参加者は男性8名女性11名の計19名、平均年齢は78.32歳であった。参加者の満足度は、「とても良かった」が17名(89,5%)、「まあ良かった」が1名(5,3%)であり満足は高かった。フォトボイスの手法については「おもしろかった」12名(63,2%)、「楽しかった」6名(31,6%)、「むずかしかった」1名(5,3%)<複数回答>であり、フォトボイスの手法は受け入れられていた。グループでの話し合いについては「とてもよかった」11名(57,9%)、「まあよかった」5名(26,3%)としており、全体での話し合いについては、「とてもよかった」13人が(68,4%)、「まあよかった」4名(21,1%)であり、ともに全員の評価が高かった。 参加による気持ちの変化について17人(89,5%)が「あった」としており、「気持ちが前向きになった」「他の参加者の意欲を知って自分も何かしなければという気になった」「ものの見方が変わった」などのエンパワメントされたことを示す内容であった。期間や時間が短縮されたプログラムであったが、フォトボイスの活用は適切であったと考えられ、今回の介護予防プログラムは有用である可能性が示唆された。
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