研究課題/領域番号 |
19K11189
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
飯野 理恵 千葉大学, 大学院看護学研究院, 講師 (40513958)
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研究分担者 |
鈴木 悟子 富山大学, 学術研究部医学系(地域看護学), 講師 (10780512)
宮崎 美砂子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (80239392)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 保健師活動 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、保健師と住民との共働による生活習慣病予防活動において、効果的に活動を推進するための教材を開発し、普及することである。生活習慣病予防に取り組んでいる住民は、自身の健康状態を維持向上させるために積極的に取り組んでいる人、友人や知人に誘われて取り組んでみようと思っている人、生活習慣病に関する知識は持っているが行動することが難しい人等、様々であると考えられる。本研究では、保健師と共に活動に取り組んでいるすべての住民を対象として教材を作成することを目指している。教材は、知識を伝えるためだけでなく、行動化できるための内容を含むことを考えている。 今年度は、作成したガイドや教材を活用する対象である個人や集団の特性について検討した。個人での活用については、ライフステージに応じて生活習慣病予防行動を促進・阻害する要因に特徴があると考えられ、それらに対応するためのガイドや教材が求められる。また、集団・地域での活用においては、集団や地域を構成する人々の年代構成や文化・社会的要素等との関連に関する課題が考えられ工夫が必要である。そして集団・地域で活用するためには共通認識するための工夫を盛り込むことで、より促進されると思われる。 新型コロナウィルス感染症拡大の環境下で、様々な情報がオンラインで配信されることが増えてきており、本研究を開始した時は集合による生活習慣病予防活動の取り組みをイメージしていたが、年代や集団の特徴を踏まえながらオンライン上での取り組みについても、今後検討していく必要があると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウィルス感染症拡大防止の影響により、保健師と住民に教材を試用してもらうことが出来なかった。継続して行われている活動での試用を対象と考えているが、参加者が固定しない活動が多いため、活用評価が難しい状況である。また、生活習慣病予防活動においても、集団ではなく個別対応も多いことからオンラインの活用も踏まえて、研究計画を見直していく必要性もあり、次年度への課題として取り組みたい。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年5月8日より、新型コロナウィルスが5類感染症に移行することから、少しずつ地域での保健活動も推進されてくると考えるが、感染対策に十分配慮しながら研究活動を推進したいと考える。研究推進の方策としては、保健師と住民と共働で行っている生活習慣病予防活動に関わっている保健師に教材を試行的に活用してもらい、活用の様子を観察し、活用に関する意見を聴取する。また、熟練保健師により意見を聴取する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、インタビュー調査ではなく紙面調査による意見聴取を検討しつつ、教材作成と検証を行う予定であったが、紙面調査では十分なデータを得ることができないと判断し、インタビューに応じてくれる対象者を探したが、感染症拡大の影響で調査が困難であった。次年度は、感染症の影響も落ち着いてくるので、インタビュー調査を実施したい。調査にあたっての調査旅費及び教材開発に関する書籍や専門家からの専門知識の提供の支出を予定している。これまでの研究成果の公表も行う予定である。
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