研究課題/領域番号 |
19K11192
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
大平 幸子 岐阜大学, 医学部, 准教授 (40612619)
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研究分担者 |
河野 あゆみ 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (20401961)
田中 千絵 岐阜大学, 医学部, 助教 (30749966) [辞退]
松田 光信 大阪市立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (90300227)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | レジリエンス / 精神科訪問看護 / 地域生活支援 / 退院支援 / 精神科看護師 |
研究実績の概要 |
今年度は、精神障害者のレジリエンスの概念分析を公表した。その結果、レジリエンスの概念は、回復力を重視することによって精神障害者がその人らしく生きること、そして【人間的な成長】を実現する過程を表す概念であり、【回復を支える個人的要素】と【多側面からのエンパワー】の要素が、精神障害者の【個人の内在する力の発動】を可能にすることが明らかとなった。これらの概念分析の結果に基づいたプログラムの作成を検討している。 精神障害者を支援する看護師は、主に精神科病院に勤務する看護師と、精神科訪問看護師である。日本の精神科医療は、近年になってようやく病院中心の医療から地域医療へシフトしつつあるが、病院で働く看護師の意識は地域医療へと簡単には変わっていない。そのため看護師自身は、入院中の患者が地域で生活するというイメージが持てず、入院中の支援が退院後の生活に繋がるものでなかったり、患者自身も退院に向けた準備が不十分のまま地域生活に戻るケースがある。一方、患者の地域生活を支える精神科訪問看護師は、看護サマリーだけでは分からない患者の特性を把握するために時間がかかり、手探りでの支援を行っているのが現状である。このように、精神障害者に関わる看護には、充分に役割や機能が果たせていない現状があり、その現場を改善するための取り組みが急がれる。 そこで病院から在宅への退院支援について、現状およびシームレスに移行できていない要因を明らかにするために、精神科病棟に勤務する看護師に、退院支援の現状およびシームレスケアを実践するにあたり不足していると思われることについて、半構造化面接を行う準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍による様々な影響により、予定通りに研究を進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
目的に影響しない範囲で、感染対策を考慮した上での研究計画の変更をする。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍による様々な影響により、当初の計画から遅れが生じた。次年度は感染対策を考慮した上で調査を進める予定であり、調査にかかる費用が必要である。
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