研究課題/領域番号 |
19K11232
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
寺西 敬子 金沢医科大学, 看護学部, 准教授 (10345580)
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研究分担者 |
塚本 陽子 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (00760969)
木下 史也 富山県立大学, 工学部, 講師 (20800907)
唐山 英明 富山県立大学, 工学部, 教授 (00401323)
森河 裕子 金沢医科大学, 看護学部, 教授 (20210156)
新鞍 眞理子 富山大学, 学術研究部医学系, 准教授 (00334730)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 認知症 / 概日リズム / 高齢者 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は「認知症高齢者は認知症の進行の程度によって概日リズムが変化すること、さらに療養場所(在宅、施設)の違いによってその変化の状況が異なることを、2年間にわたる追跡期間・客観的データの測定によって明らかにすること」である。対象者は「不快感を表出できる状態にある人」を条件の一つとしているが、程度は様々ではあるが認知症を持つ高齢者であり、測定機器を装着することによる不快感が生じてもスムーズな表出につながらない可能性や皮膚の変化を生じる可能性を持つ人たちを含んでいる。さらに、主観的な情報を得ることが困難な対象者であるからこそ客観的なデータ収集による分析を計画している。 2021年度も2020年度と同様に新型コロナウイルス感染症の為に研究実施施設への外部の人(研究者ら)が入ることや入所者へ継続的に関わることが困難であった。また複数の県にまたがった研究チームの為、顔をあわせての打ち合わせも困難となった。そのため、以前に調査したときのデータをもとに分析方法の検討に加えて、実際に調査を実施する際の対象者及び代諾者への説明、登録時の健康状態の確認、長期間にわたる調査の途中における健康状態の確認方法、計画時に想定していた健康状態以外の感染症等による調査中止の取扱いについて研究者間の共通理解をはかった。また、入所施設や在宅では必ずしも医療職が頻繁に対象者の健康状態を確認しているわけではないため、どの職種であっても変調を把握できるようなリストの作成に取り組んだ。実際のデータが得られたときに素早く分析、報告となるようにしている。 対象者が関わる施設の代表者等に対しては定期的な意見交換を繰り返し、困難な状況下にあっても調査を行うことによる対象者にとってのメリット、施設の職員にとってのメリット、施設の職員の負荷の軽減について検討した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症のため基礎疾患があり重症化リスクの高い施設入所中・施設利用中の高齢者へ研究チームという施設外の者の関りが困難となったため。 職員の方達にも調査へ協力いただくことがある程度は必要となるが、職員は入所者・高齢者及びその家族への対応で調査への協力を行う余裕がなくなったため。
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今後の研究の推進方策 |
感染症が落ち着き次第に協力施設の施設長、職員と再度打ち合わせを行い、実施する。 期間が限られているため、本来なら少人数ずつの実施予定であったが、複数施設で同時に予定より多くの対象者で実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症により入所施設、在宅療養場所での調査の実施が行うことができず、対象者への謝礼品等を使用できなかった。さらに調査が進んでいないため途中経過の学会発表も行うことができず、学会発表旅費等が使用できなかった。今年度は調査開始に備えた共通理解のための資料作成(マニュアルや健康チェックリスト等)、オンライン会議等の費用だけの使用に限られてしまった。 次年度は調査開始となるため、謝礼品等や学会発表旅費等、測定機器の消耗品等に使用予定である。
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