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2022 年度 実績報告書

認知症高齢がん患者のがん疼痛と倦怠感に関する症状アセスメントモデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19K11248
研究機関愛媛県立医療技術大学

研究代表者

森 万純  愛媛県立医療技術大学, 保健科学部, 助教 (60533099)

研究分担者 大野 夏稀  大分大学, 医学部, 助教 (20818596)
小野 光美  大分大学, 医学部, 准教授 (20364052) [辞退]
三重野 英子  大分大学, 医学部, 教授 (60209723)
吉岩 あおい  大分大学, 医学部, 教授 (70363570)
寺町 芳子  大分大学, 医学部, 客員研究員 (70315323)
濱口 和之  大分大学, 医学部, 客員研究員 (60180931)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2023-03-31
キーワード高齢がん患者 / 認知機能の低下 / 術後疼痛 / 苦痛 / 評価尺度
研究実績の概要

今年度は、認知機能が低下した高齢がん患者に対する観察式疼痛評価尺度である日本語版Algoplus(Algoplus-J)試案の信頼性・妥当性の検証に取り組んだ。
対象者は、地方の大学病院で2021年7月から2022年12月の間、全身麻酔下で消化器系、呼吸器系、頭頸部系の悪性腫瘍摘出術を受けた65歳以上の者とした。良性腫瘍、内視鏡下手術を受けた患者は除外した。疼痛評価は、自己申告により測定するNumerical Rating Scale(NRS)と観察式のAbbey Pain Scale of Japanese version (APS-J) を併用した。術後の疼痛評価は主に手術後3日目と5日目の鎮痛剤使用前と後に実施した。疼痛評価は、以下の3条件を全て満たす状態で行った。①一般病棟に入院中、②硬膜外麻酔(PCAを含む)または経静脈PCA(IVPCA)抜去後6時間以上経過、③直近の鎮痛剤使用から4時間以上経過した時点で行った。評価時間は、先行研究と鎮痛剤効果の目安となる最大血中濃度に達する時間を考慮して設定した。
妥当性はAlgoplus-JとNRS、APS-Jとの相関分析および属性との関連に関する仮説を検証した。信頼性はKR-20検定、CohenのKappa係数を用いて分析した。応答性は対応のあるt検定で比較した。
分析対象者は108人であった。Algoplus-J総点,NRS,APS-J総点にはそれぞれ強い相関があり(r=0.62,r=0.71)、NRSよりもAPS-Jとの相関が高かった。また仮説の77.8%が確認された。内部整合性はK-20のα係数0.70、評価者間信頼性はKappa係数0.72であった。応答性では、術後2回の評価とも鎮痛剤使用後に有意な減少を示した。Algoplus-Jは、高齢がん患者の術後急性疼痛を評価するための一定の信頼性と妥当性が確保された。

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公開日: 2023-12-25  

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