研究課題/領域番号 |
19K11261
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研究機関 | 帝京科学大学 |
研究代表者 |
糸井 和佳 帝京科学大学, 医療科学部, 教授 (30453658)
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研究分担者 |
小宮山 恵美 帝京科学大学, 医療科学部, 講師 (20775051) [辞退]
梅崎 かおり 帝京科学大学, 医療科学部, 講師 (60737005)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 若年性認知症者 / 支援ツール / サービス / 家族支援 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、若年性認知症者を介護する家族の視点から、時期による困りごとを質的帰納的に明らかにすることである。 調査対象は、若年性認知症者を介護している家族で、研究協力が得られた者である。データ収集方法は、60分程度の半構成的面接を行い、許可を得て録音し逐語録を作成した。内容は症状に気づいてから今までの困りごとやサービス利用に至る困難である。分析は質的帰納的に行った。1例ずつ逐語録を精読し、事例の背景を比較し共通性や異質性を考慮しカテゴリを作成した。 さらに、時期に応じた対象の主観的な訴えや困りごとについて確率的な重みを与えるため、トピック分析を行った。本研究は帝京科学大学人を対象とする研究倫理審査委員会の承認を得た。 結果は①認知症専門医の確定診断に至るまでに、他の精神疾患を疑われるなど時間を要していた。②早期退職も仕事への支障により調整の必要が生じ、車や自転車も危険性から辞めざるを得ない状況があった。③診断後も本人・家族が必要な社会資源につながるまで時間がかかっていた。④在宅サービス利用中も、目を離せない介護生活で疲弊し、同居の子どもへの精神的影響を懸念し一人で抱え、重介護から施設入所を何度も考えていた。⑤病院や施設を利用中は施設入所費用が高額で長期間にわたり経済的不安を感じていた。これらから、診断直後に介護保険や障害年金受給などにつなげることや若年性認知症者の状態に応じた包括的支援、経済的支援が重要と思われた。 この結果について公表し、今後は、若年性認知症者の支援者が活用できる支援ツールや地域住民向けの啓発媒体を作成する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究の進捗状況はやや遅れていたが、今年度に対象者のヒアリング調査が終了できたため、今後は順調に進める予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後はこの結果をもとに支援ツールの作成に着手する。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍において研究対象者へのインタビューとその結果をもとにした支援ツールづくりが遅れていたため研究費の次年度使用額が生じた。支援ツールの作成費用とその評価のためのアンケート謝金として支払う予定。引き続き、フィールドである病院において研究協力者との会議を行うための旅費や、研究結果公表のための学会出張費に使用する。
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