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2023 年度 実施状況報告書

訪問看護における暴力防止のためのe-learningによる教育プログラム開発

研究課題

研究課題/領域番号 19K11264
研究機関森ノ宮医療大学

研究代表者

武 ユカリ  森ノ宮医療大学, 看護学部, 准教授 (00363581)

研究分担者 三木 明子  関西医科大学, 看護学部, 教授 (30315569)
研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
キーワードハラスメント対策 / 暴力対策 / 訪問看護 / 職員研修
研究実績の概要

本研究の目的は、訪問看護師の職場特性に応じた暴力防止に関するe-learningプログラムを開発することである。これまでプログラムに必要な項目の例として、暴力に対する認識への働きかけ、暴力被害があった際の被害者や組織への影響、リスクの識別と評価、教育と訓練の必要性、記録管理とプログラム評価を検討していた。社会的な状況変化を踏まえ臨床現場の特性に応じたプログラム内容にすることを目指すため2023年度、対面・オンラインにて訪問看護師をはじめ関連職種を含めた管理者・職員に対して、暴力防止に関する研修実施後に、アンケート調査を実施した。3か所、合計100名を対象とし83名から回答を得られた。研修内容について「理解できた」80名(96.4%)、「活かせる」81名(97.6%)、「研修がもっとあると良い」92名(98.8%)、自組織での対策について「十分対策している」11名(13.6%)、地域の支援体制については「十分な支援体制がある」2名(2.4%)であった。対策が各組織、地域で十分にされているとはいえず、研修の機会も求められている現状があることがわかった。また研修でもっと聞きたかったことについての自由記述には、事例別の具体的な対応方法、ハラスメント・悪質性の高いクレームの判別などがあり、参加者にはより実践的な対応方法を知りたいというニーズがあると考えられた。本調査内容は第27回東アジア看護研究者フォーラムにおいて示説報告した。同学会では訪問看護に対するハラスメント被害の文献レビューも発表されており、本テーマへの関心が高くなっていることもわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

昨今、殺人、暴行、監禁、脅迫など在宅ケア従事者が被害者となる重大事件が起き、在宅ケア従事者の安全を守る取り組みに着手し始めた行政、各自治体もあり、様々な社会状況の変化があった。訪問看護における暴力防止のためのe-leaningによる教育プログラム作成を行う過程の中で、そのような状況変化を踏まえ、暴力防止のための教育には何が必要か、臨床現場のニーズに応じた内容にするための検討に期間を要した。

今後の研究の推進方策

対面・集合型の研修は各機関・事業所単位で教育担当者などが企画し、参加者はその企画に申し込みをする形で行われることが多い。対面・集合型の研修は企画側の負担が大きく、参加者側には時間的、経済的な制約がある。他にも個人的に関心が高い人がいても、研修が非常に少ないため、その機会を得られない状況もあると考えられる。より多くの訪問看護師やその他の職種が、利用しやすいシステムを作成し、暴力対策に関して学ぶ機会を提供する。2023年度に実施した研修後アンケート調査の結果をふまえたプログラムの最終検討を行い、e-learningを作成しオンラインで学べるシステムを作る。

次年度使用額が生じた理由

費用のほとんどは暴力防止のためのe-learningプログラムをオンラインで実施できるシステム作成に支出予定であったが、2023年度はシステム作成に至らなかったため、次年度使用が生じている。2024年度に暴力防止のためのe-learningプログラムをオンラインで実施できるシステム作成、および学会発表、論文作成などを予定しており、当該支出に当てる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Violence and Harassment Prevention Training for Visiting Nurses and Caregivers, and Support Needs in Organizations and Communities - Post-Training Questionnaire2024

    • 著者名/発表者名
      Yukari Take
    • 学会等名
      East Asian Forum of Nursing Scholars (EAFONS)
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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