研究課題/領域番号 |
19K11275
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
星野 純子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (50369609)
|
研究分担者 |
西谷 直子 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 教授 (10587009)
古川 直美 岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (40290035)
宇佐美 利佳 岐阜県立看護大学, 看護学部, 講師 (10516850)
佐伯 香織 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (10378226)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
キーワード | 認知症発症 / 感情 / 恐怖 / 中高年者 / 地域 |
研究成果の概要 |
本研究は、本邦の中高年者を対象に、①自己の認知症発症に抱く感情について質的研究から明らかにすること、②感情の有訴率や関連要因について量的研究から明らかにすることを目的とした。 地域の中高年者13名の自己の認知症発症に抱く感情を表す6コアカテゴリーとして【恐怖】【懸念】【脅威】【否認】【諦め】【安心感】が明らかとなった。また、中高年者約600名を対象とした調査において、認知症を発症することを「おおいに心配している」と回答した者は約25%であり、懸念、恐怖、不安、脅威を感じている者は各10%程度であった。認知症発症に関する心配の関連要因として、心身の衰えの自覚や抑うつ感といった要因が明らかとなった。
|
自由記述の分野 |
地域在宅看護学、老年看護学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自身の認知症発症の脅威に対する感情的な反応と定義される”Dementia worry ”(DW)に関する文献は国内で見あたらず、国外ではいくつか散見されるものの有効な支援は確立していない。本研究は、本邦の中高年者の認知症発症の脅威に関する実態を明らかにし、科学的根拠に基づいた支援を構築することを目指した研究である。本研究の結果、地域の中高年者は自己の認知症発症についてネガティブな感情を持つことが明らかとなった。また、その関連要因として、加齢に伴う心身の衰えの自覚や不定愁訴の頻度、抑うつ感といった自律神経活動の衰退と考えられる要因が明らかとなった。結果に基づいた教育プログラムの開発が求められる。
|