研究課題/領域番号 |
19K11287
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
三宅 眞理 関西医科大学, 医学部, 非常勤講師 (50434832)
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研究分担者 |
西山 利正 関西医科大学, 医学部, 教授 (10192254)
甲田 勝康 関西医科大学, 医学部, 教授 (60273182)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 高齢者 / 健康管理 / 健康増進 / 自立支援 / 高齢者ネットワーク / ICT / MIC(軽度認知症予防) / 地域包括支援センター |
研究実績の概要 |
高齢者が簡便に利用できるICTを用いた健康行動支援システムを開発し,フレイルとMCIの予防および栄養と運動の管理を行う.フレイルまたはサルコペニアを有する高齢者を対象とした介入試験において,運動に加えてたんぱく質を負荷することで握力が高くなる報告がある.これらの介入試験では,たんぱく質としてサプリメントを用いており,実際の食事から摂取するたんぱく質量を増やして身体組成を評価した研究はほとんど見当たらない.そこで本研究では,介護保険を用いてデイリハビリセンターを利用している要支援・要介護高齢者に対して,高たんぱく質乳製品および食肉含有加工食品の提供(たんぱく質20 g/日分)と週1~2回の運動(1回180分間)の複合的介入を行い,身体組成および身体機能に及ぼす影響を検討した. たんぱく質平均20 g/日分の食品の提供および週1-2回のデイリハビリセンター内で行われている筋力運動教室への参加を3ヶ月行うことによって要支援・要介護高齢者の筋肉量および握力(右手)が増加した.食事+運動介入に引き続いて行った運動のみ介入後には筋肉量の低下が見られた.これらの結果より,たんぱく質を多く含む食品の提供および運動負荷を組み合わせることで要支援・要介護高齢者の筋肉量の増加を介して,高齢者のフレイルの予防できることが示唆された.コロナ禍において非接触を重視したため,体組成の測定方法はDual Energy X-ray Absorptiometry(DXA)法をBioelectrical Impedance Analysis(BIA)法に変更した.さらに,タブレットを用いた対象者自身によるICTの利用の促進を中断した,今回は紙面での自記式調査を用いたが,本プログラムをICTで展開することで将来的には高齢者の個別の健康支援ができるよう引き続き検討したい.
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