研究課題
本研究の目的は、後ろ向き観察研究より、①HFpEF患者が心不全の増悪により再入院へ至る病態変化を心機能、血管機能、自律神経機能、身体機能、運動耐容能の観点より検証する。②HFpEFの進行に伴う病態の変化より、非代償性心不全による再入院を予測する評価指標を解明し、HFpEF患者の再入院を予防するために有効な臨床評価指標を確立することである。心血管疾患によりICUへ入院し、入院中に心臓リハビリテーションを受けた合計1,948人の連続した患者の傾向スコアマッチング分析による後方視的研究より、1,092人がICUより心臓リハビリテーションを実施しており歩行自立および帰宅の確率が高いこと、ICUより心臓リハビリテーションを実施しなかった群と比較して、全死因および心血管イベントの発生率が有意に低かった。急性非代償性心不全で入院した患者1391例を入院後4日以内に歩行速度を測定し、複合イベント(全死因死亡また心不全再入院)を追跡期間、退院から1年間観察したところ、歩行速度の中央値は0.70 m / sで複合イベントは429人(30.8%)の患者で発生し、歩行速度の速さは、複合事象の発生率の低下と独立して関連していた。虚弱高齢心不全患者に対する心臓リハビリテーションの補完療法として在宅神経筋電気刺激療法の安全性と有効性を検討した。外来心臓リハビリテーションを実施した546人の心不全患者におけるサルコペニア状態の変化と、死亡リスクおよび有害事象との関連を多変量Cox回帰分析を用いて調査したところ、改善していない群は頑健な群と比較して全死因死亡のリスクが有意に高いことが示されたが、改善群と差はなかった。
4: 遅れている
新型コロナウィルス感染症パンデミック後の影響により、登録症例が想定通り集まらず、サンプルサイズを満たしていない状態。
共同研究者とのデータ解析を検討する。
新型コロナウィルスパンデミック後の研究進捗状況遅滞に伴い、研究費執行が予定額を充足することができなかったため。次年度については、繰越金を学会旅費等へ充当する予定である。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 7件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 6件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)
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