研究課題/領域番号 |
19K11396
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研究機関 | 東京通信大学 |
研究代表者 |
高木 美也子 東京通信大学, 人間福祉学部, 教授 (00149337)
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研究分担者 |
鈴木 範子 東京通信大学, 情報マネジメント学部, 専任講師 (10619381)
前野 譲二 東京通信大学, 情報マネジメント学部, 准教授 (30298210)
坂本 美枝 東京通信大学, 人間福祉学部, 准教授 (60454196) [辞退]
加藤 泰久 東京通信大学, 情報マネジメント学部, 教授 (60814960)
長沼 将一 東京通信大学, 情報マネジメント学部, 助教 (70534890) [辞退]
松浦 真理子 東京通信大学, 人間福祉学部, 助教 (80469436) [辞退]
土屋 陽介 東京通信大学, 情報マネジメント学部, 専任講師 (90447037)
任 賢宰 旭川大学, 保健福祉学部, 助教 (50827954)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 韓国語のクイズアプリ作成 / 韓国高齢者に対するクイズの効果測定 / 韓国高齢者に対するロボット効果の測定 / ロボットに対する日韓高齢者の比較 / クイズに対する日韓高齢者の比較 |
研究実績の概要 |
コロナ禍の影響で、多くの高齢者施設では出入り禁止措置が取られ、現在でもその状況は続いている。依って2020年度から研究の方向を変換し、COVID-19から身を守るために必要な知識を習得できるように、高齢者が好むクイズ形式で、コミュニケーションロボットが説明する「新型コロナ対策クイズ」「フレイル対策クイズ」動画を作成した。これらの知識は高齢者に重要なため、高齢者施設内で実施することが許可された。 この結果を軸に、韓国での調査を実施し、作成した動画に対する日本と韓国の高齢者の反応に差異について調査することを計画してきている。2021年時点で、COVID-19に対する知識はマスメディアによって十分に知らされているので、韓国語での作成は「フレイル対策クイズ」のみとした。 クラウド型ロボットプラットフォームサービスであるロボコネクトにはMicrosoft PowerPointを用いて,Sota(NTT東日本)が提供しているコミュニケーションロボット)を制御する機能が提供されている。韓国語でも、この機能を活用し,PowerPointのスライドショーとしてクイズを出題することとした。スライドショーを利用することで,Sotaの制御に合わせて韓国語の文字や画像なども同時に提示できるようになる。 クイズの出題にあたっては,実際にSota自身が発話や動作をしながらプレゼンテーション形式でクイズの出題を行うパターンと,Sotaの発話や動作を予め動画で撮影しておき,プレゼンテーションのスライドと組み合わせてひとつの動画に編集したパターンの2通りのメディアを用意した。Sotaに発話をさせるにはインターネット接続が必要だが,韓国側の施設にその設備がない場合があるため,動画だけのパターンも制作した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
既に述べたように、韓国版「フレイル対策クイズ」動画、アンケート調査表等は作成済みである。2022年度中に本研究を実施するためには、韓国ソウル行きが必須である。現在、韓国への入国は厳しく制限されており、許可されているのはビジネス用件だけで、我々もこれに該当する。幸いなことに、2020年3月21日から韓国内外ワクチン接種完了後に接種履歴を登録した人には、隔離を免除することになった。日本への帰国時の入国はさらに厳しく、ワクチン接種証明書がある場合でも、検疫所が指定する宿泊施設あるいは自宅で待機し、3日目に検査を受け、結果が陰性であればそれ以降の待機は不要となる。この方針にも緩和策が出されるようで、5月17日付の新聞報道によると、政府は2022年6月から、ワクチン3回目接種者に対して、入国時の検査免除を検討しているということなので、我々は7月頃の韓国行きを目指したい。 2021年度から研究分担者に加わった、旭川大学、保健福祉学部・コミュニティ福祉学科の任賢宰(イム・ヒョンジェ)准教授には、韓国、ソウルにある社会福祉法人幸福創造(理事長 金玄勲)に紹介して頂き、実証実験を行うことに了承が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
ソウルにある社会福祉法人幸福創造で、2022年7月以降(予定)、韓国高齢者にロボットを使用した「フレイル対策クイズ」を実施する。韓国高齢者はクイズに対してどのように取り組み、効果はあるのかに対して、携帯型脳活動計測装置 HOT-2000で測定する。韓国高齢者は、対話型ロボットを受け入れる態度をとるかについて現場で観察し、インタビューを試みる。その後、2020年度に日本の高齢者に実施した「フレイル対策クイズ」の反応と比較検討してみる。
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次年度使用額が生じた理由 |
科研費受給期間を2022年度まで1年間延長した理由は、コロナ禍で国外への出張は禁止され、ソウルで韓国高齢者を対象とした、ロボットを使用した「フレイル対策クイズ」を実施できなくなったためである。2022年度6月からは海外渡航の条件が緩和されたため、7月以降にソウルにある社会福祉法人幸福創造に赴き、当初の研究計画を実施する所存である。韓国高齢者に、対話型ロボットは受け入れられるかについて現場で観察し、インタビューを試みる。その後、日本の高齢者に実施した「フレイル対策クイズ」の反応と比較検討してみる。
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