研究課題/領域番号 |
19K11403
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研究機関 | 畿央大学 |
研究代表者 |
瓜谷 大輔 畿央大学, 健康科学部, 准教授 (10454802)
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研究分担者 |
小栢 進也 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (90611426)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 変形性膝関節症 / バイオメカニクス / メカニカルストレス / 膝関節 / 足部 |
研究実績の概要 |
膝関節への過剰なメカニカルストレスは変形性膝関節症(膝OA)のリスクファクターの一つであると言われている。また足部の形態や機能の異常も膝OAのリスクファクターであるということが先行研究によって示唆されている。足部の形態や機能の変化は運動連鎖によって膝関節のアライメントや運動を変化させ、膝関節に加わるメカニカルストレスを変化させる可能性がある。しかし、足部の形態や機能と膝関節に加わるメカニカルストレスの関係は明らかではない。そこで膝OA患者および健常成人(対照群)を対象に、足部の形態および機能と大腿脛骨関節の圧縮力の関係について調査した。 対象者は膝OA患者群18名と対照群18名であった。足部の評価項目はFoot posture index、Staheli Arch Index(SAI)、外反母趾角、床面に対する踵骨内反角、舟状高、足趾握力とした。また3次元動作解析装置を用いて、至適速度歩行中の運動学的および運動学的計測を行った。3次元動作解析装置で測定したデータを基に、筋骨格系シミュレーション解析を行い、大腿脛骨関節の圧縮力を算出した。足部の評価項目と大腿脛骨関節全体・内側関節面・外側関節面それぞれの第1・第2ピークの圧縮力との関係を、相関係数を用いて検討した。 結果として、膝OA患者群の大腿脛骨内側関節面の第1ピークの圧縮力と歩行中のSAIに正の相関が認められた(r=0.482、p=0.042)。また対照群の大腿脛骨内側関節面の第1ピークの圧縮力と歩行中のSAIに負の相関が認められた(r=-0.505、p=0.039)。 本研究結果から、膝OA患者および健常成人で歩行中に扁平足を呈する人は大腿脛骨内側関節面の第1ピークの圧縮力が大きいことが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新型コロナウイルスの感染症の影響により、研究データ収集から結果の公表までが当初予定より大幅に遅れた。当初予定していたサンプル数よりも小規模ではあるが、一次的な解析結果の公表は行えた。
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今後の研究の推進方策 |
今後、大腿脛骨関節圧縮力と足部の評価項目との関連を歩行各相ごとの分析や下肢筋張力の関連を含めた視点からの分析など、さらに詳細な解析を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルス感染症の影響より国内外への学会参加が行えなかったことや、研究全体の進捗が遅れたことにより当初予定よりも成果公表の機会が少なく、論文の校正や掲載に係る費用が少なくなったため、次年度使用額が生じた。実施可能な状況にあれば、次年度使用額分による学会参加や、論文掲載までにかかる費用への充当を計画している。
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