研究課題/領域番号 |
19K11410
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
工藤 大輔 秋田大学, 医学部附属病院, 助教 (90722893)
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研究分担者 |
宮腰 尚久 秋田大学, 医学系研究科, 教授 (90302273)
本郷 道生 秋田大学, 医学部附属病院, 講師 (50375250)
粕川 雄司 秋田大学, 医学部附属病院, 准教授 (60375285)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 脊柱後弯 / 骨粗鬆症 / 背筋力 |
研究実績の概要 |
これまでの実験では,後弯群における傍脊柱筋で有意にIL-6やTNF-αなどの発現が増加しているとの結果を得た。しかし、予想に反して後弯の増加とと もにPGC-1αの発現が増加する傾向にあり、これは後弯変形にともなう二次的な背筋活動の増加による変化の可能性があると考察した(Kudo D, Miyakoshi N, et al (2018) Clin Interv Aging.13:1633-1638)。また整形外科クリニック骨粗鬆症外来に通院中の椎体骨折のない女性患者における四肢、体幹筋量と背筋力が脊椎矢状面アライメントに与える影響について検討し、202名の女性患者(年齢中央値66.9歳)を対象とした。四肢、体幹筋量はdual-energy X-ray absorptiometryで測定した筋量を身長で補正した。背筋力は、腹臥位での等尺性背筋収縮筋力を測定した。脊椎矢状面正常アライメント群とアライメント不良群の比較では、アライメント不良群において等尺性背筋収縮筋力が有意に低かった(P < 0.001)。また多変量解析においても等尺性背筋収縮筋力が脊椎矢状面アライメント不良に対する優位な関連因子であった(P < 0.001)。しかし四肢、体幹筋量はいずれも関連がなかった。本研究結果は、Kudo D, et al. Osteoporosis and Sarcopenia. 2021;7(1):36-41.にて公表した。今年度は、SF-36、骨粗鬆症患者QOL評価質問表(JOQOL)を用いたQOL評価、RDQを用いた腰痛評価、Fスケール問診票(Frequency Scalefor the Symptoms of GERD, FSSG)を用いた胃食道逆流症の評価を追加し、縦断的データを収集し、現在解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究にエントリー可能な手術症例が集められなかったため、研究方法の見直しを行った。膨大なデータ入力やX線計測であるが、少しずつ解析を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
データ入力は概ね終了しており、統計解析や論文作成を進めている。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究にエントリー可能な手術症例が集められなかったため、研究方法の見直しを行った。膨大なデータ入力の費用、学会発表や論文の作成費用が必要なため次年度使用額が生じた。
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