女性特有の骨盤底障害(下部尿路機能障害、骨盤臓器脱、排便障害)の罹患率は高いが、医療機関を受診する率は男性の1/5で、男性の3倍行動制限をしていた。これらの行動制限はサルコペニア・フレイルといった老年症候群の一因ともなり得る。骨盤底障害の代表である骨盤臓器脱修復術の術後1,3,6ヶ月目まで筋力、身体機能が術前より有意に改善し治療介入により老年症候群を忌避できる可能性が示唆された。 多くの医療者は骨盤底障害の治療は重要で,積極的に行いたいとしていたが、疾患自体に対する知識は乏しく、骨盤底障害の知識の普及は患者のQOL向上のみならず、老年症候群を予防し健全な社会の維持に重要であることが示唆された。
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