研究課題/領域番号 |
19K11443
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
高井 洋平 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 准教授 (20574205)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 心拍変動 / 身体パフォーマンス / ウィンゲートテスト / 漸増負荷試験 |
研究実績の概要 |
本申請課題は、球技スポーツを想定した短期間でのトレーニング負荷の与え方が、自律神経活動および運動パフォーマンスに与える影響を明らかにするとともに、それらの結果から短期間のトレーニング負荷から運動パフォーマンスを予測できるか否かを検証するものである。対象者は健常な成人男性とし、6週間の有酸素性運動トレーニングを行った。自律神経活動は起床時に専用のセンサーを用いて計測した。有酸素性および無酸素性作業能力は1週間に1回測定を行った。昨年度は、対象者間で運動の強度を相対的に統制して行ったにも関わらず、自律神経活動の変動(心拍変動)に個人差が認められ、その変動の大きさと身体パフォーマンスが関連した。今年度は、個人差の要因を探るため、個人内で変動範囲を決め、その変動範囲より逸脱する大きさとトレーニング負荷、身体パフォーマンスの関連を検討した。その結果、心拍変動が個人で設定した変動範囲よりも逸脱する大きさが、トレーニング負荷および身体パフォーマンスと関連することを示した。先行研究で用いられている指標ではその関係は認められなかった。今後は、その範囲を超えないようにトレーニング負荷を調整することで、トレーニングによるパフォーマンスの向上がより期待できるかを検討していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
心拍変動に与える要因を明らかにしたことにより、その要因を調整することによって、パフォーマンスがより向上するかを検討できるようになった。そのため、上記の判断とした。
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今後の研究の推進方策 |
心拍変動をフィードバックして、トレーニング負荷を変更させるトレーニングが身体パフォーマンスに与える影響について明らかにしていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナの影響で予定していた実験を行うことができなかったため、被検者謝金の支出がなかったことが理由に挙げられる。実験を行える環境になった際に、円滑に研究を遂行し、次年度使用額を支出していく。
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