運動実施と昼食後の短時間仮眠(午睡)の組み合わせが,その日の夜の睡眠の量と質,夜間の生理応答(血圧,心拍数,自律神経系緊張度)に及ぼす影響を調べるとともに,翌日の午前中の生理応答と「眠気・疲労感・食欲・タスク処理能力」を評価した。低強度自転車運動,高強度自転車運動,卓球の実施,および運動に加えての午睡実施は,睡眠感を改善するとともに睡眠時血圧の低下を大きくし,翌朝の眠気,疲労感,食欲を改善させるという恩恵的効果を有するが,これらの効果は,運動の実施では得られるものの,午睡のみでは得られないものもあることが示唆された。また,運動による夜間血圧の低下は,運動後低血圧の延長の可能性が示唆される。
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