骨格筋は安静時には全身の2割を占めるほどのエネルギー消費を行う。本研究では、筋線維タイプと代謝能力との密接な関係に着目して、遅筋化制御因子であるVgll2の発現レベルが個体の肥満耐性にも影響をおよぼすか、遺伝子改変マウスを用いて検討を行った。 まず筋特異的にVgll2を過剰発現するトランスジェニック(Vgll2 Tg)マウスを新たに作製し、4系統を得た。さらに、通常飼育したVgll2 Tgマウスの体重増加率が、野生型マウスと比較して有意に低下していることを見出した。一方、Vgll2欠損(Vgll2 KO)マウスに高脂肪食を与えたときの体重増加率は、野生型マウスと比較して有意に上昇していた。
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