脂質異常症の治療薬としてHMG-CoA還元酵素阻害薬であるスタチン系薬剤(以下、スタチン)が用いられているが、横紋筋融解といった骨格筋に対する副作用が生じる場合もあることが報告されている。本研究では、明らかな細胞毒性を示さない範囲のスタチン量の場合、分子レベルで細胞に対してネガティブな反応が生じていないのかをマウス筋芽細胞由来の細胞株であるC2C12細胞を用いて検討した。本研究では、濃度依存的にスタチンは細胞毒性を示すが、細胞増殖能に対して明らかな細胞毒性を示さない範囲であれば、分子レベルでもコントロール群と比較して有意にネガティブな作用を示さないことが明らかとなった。
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