寒冷環境における至適ウォームアップ確立を目指し,本研究は寒冷環境下における筋腱伸張性や運動パフォーマンスの変化とウォームアップ効果を検証した。寒冷環境は10℃,常温環境は24-25℃で設定した。寒冷環境では足関節底屈筋に対する30秒4セットのスタティックストレッチング実施前後で下腿部の筋温,皮膚温は常温環境より低下したが,筋腱伸張性への効果は常温環境と同等であった。また,寒冷環境では足関節底屈筋の伸張-短縮を伴う動作であるジャンプパフォーマンスは常温環境と比べて低下し,15分の自転車エルゴメーターによる高強度ウォームアップ運動が筋温増加やパフォーマンス改善の持続により有効であった。
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