研究課題
スポーツが提起する社会的価値観の研究である。当該年度においてはネットワーク分析手法の検討を主に行った。マップのレイアウトはFruchterman-Reingold Algorithmによって計算されているが、これは、要因を集中化するレイアウトであり、特徴的なサブグループの解明にも寄与する。 Rプログラムのアルゴリズム、IGRAPH、媒介中心性のクラスタリングを考慮している。媒介中心性によるコミュニティ構造検出の考え方は、1つのモジュールから別のモジュールへのすべての最短パスがそれらを通過する必要があるため、別々のモジュールを接続するエッジが高い媒介性を持っている可能性が高いということである。媒介中心性はグラフ上での連結頂点の重要さを表し、ソーシャルネットワークの解析などにおいて最も基本的な指標の 1 つである。またこの指標の限界としては 大規模なグラフの場合、その近似値が不安定になることである。本研究はネットワークのローカルプロパティを明らかにするが、将来的に国際的な共同研究を進めることによりグローバルプロパティとして考察できるかもしれない。社会的価値観は今般のコロナ禍においてスポーツが果たす重大な論点となるであろう。
1: 当初の計画以上に進展している
本研究は、昨今社会的にも極めて厳格化され、作成書類ボリュームも格段に増加している大学内の研究倫理審査を2020年3月に通過し、現在、研究手法に関わる考察論文を国際研究誌に投稿し、ほぼ最終の審査段階となっていることが理由である。
個人情報の取り扱いが厳しくなる中、データ収集の手法を再考することが求められている。またコロナ禍で集合形式の調査手法も再考する必要がある。リモートでの調査形式を検討中である。また2020年度においても国際誌への投稿を予定している。
年度途中から年度末にかけて、学内研究倫理申請の必要性が生じ、その過程に時間を当てることになった。ゆえに研究計画に遅延が生じたが、昨年度末に申請をクリアしたことで遅延を回復すべく次年度計画を策定している。しかしながら、コロナ禍によって集合形式の情報収集や研究資料収集のための出張、学会参加についても不透明な状態にあることは現状である。
すべて 2019
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
Japanese Journal of Rugby Science
巻: 31(2) ページ: 66-68