研究課題/領域番号 |
19K11572
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鎌田 浩史 筑波大学, 医学医療系, 講師 (60518801)
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研究分担者 |
宮川 俊平 筑波大学, 医学医療系, 教授 (10200130)
白木 仁 筑波大学, 体育系, 教授 (90206285)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 運動器検診 / 運動プログラム / トレーナー / 経年変化 / 小中学生 / 成長発育期 |
研究実績の概要 |
T市内の全小中学校において2016年度より市内統一運動器検診を実施している。本研究開始前から実施していることもあり、2019年度まで継続して4年間実施することができた。運動器検診を通じて、運動器疾患の早期発見、治療を行うとともに、運動器機能不全から起こる大きな障害を防ぐことを目指しているが、本研究では、特に介入プログラムを計画し、小中学生の運動器機能を改善させる、より効率的で実用的な運動プログラムを実施し、検証することが目的である。 #1運動器検診に関しては、横断的研究ではなく、一個人を追跡して経過を追う経年的縦断評価を実施することとしている。すでに2019年度で4年連続して実施していることもあり、2020、2021年とデータを積み重ねることにより6年間の追跡となる。モデル校においては、全身をくまなくチェックし記録を「健康手帳」に記録しているため、そのデータを縦断で評価することにより、1個人の変化をとらえることができる。 #2:障害予防プログラムの実施に関しては、300人規模の小学校をモデル校として、週に2回ストレッチを中心とした運動プログラムを立案し、トレーナーが介入することとした。継続してプログラムを実施し、立位体前屈、しゃがみこみ確認などにより身体評価を行う。さらに身体の発育状況(身長、体重、座高)などの比較、スポーツテストなどの結果なども参考にして、運動器機能の介入による変化や、身体運動能力を比較する。 現時点では縦断評価の途中であるため、評価は十分にできていないが、データは積み重ねることができている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
運動器検診に関しては通年通り計画して実施しており、2019年度に関しては予定通り2000人の問診票による検診、モデル校7校における全員検診を実施することができた。 運動器機能に関する介入プログラムは、2019年夏までに計画立案を学校側と相談し、秋より実施してきた。 しかしながら、コロナ感染拡大により、2019年度2月よる、学校に介入して実施するプログラムが休止となってしまい、連続したプログラム介入を実施することあができなかった。1年間継続して結果を評価するプログラムであったため、現時点では新たな計画を立てることとしている。 運動器検診に関しても、継続して実施している研究となっているが、2019年3月から学校自体が開かれていない状態であるため、2020年度の運動器検診自体の実施が、計画通りに進んでいない。
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今後の研究の推進方策 |
このプロジェクト自体は継続して実施した結果をもとに評価をするものであるため、引き続き継続できるように、学校側と協議をしていくことになる。ただし、まずはコロナウィルスによる感染拡大が収まり、生徒たちが安全に学校に通うことができるかが第一である。学校が安全に再開した後、改めて、2020年度の運動器検診の実施、介入プログラムの実施を検討していきたいと思う。 研究の内容も少し吟味しなければならないが、今回のコロナウィルス拡大による学校生活、家庭生活の縮小から、生徒たちの運動器機能が格段に下がっている可能性がある。このような状況で、子どもたちの身体機能がどのように変わっているかを最初の運動器検診にて評価したいと考えている。そこから、いかに運動器機能を回復していくか、介入プログラムが回復に対して効果を発揮していかないかを、検証していきたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
2019年度秋より介入プログラムを実施していたが、年度末にかけて、コロナウィルス感染拡大のため予定されていた介入プログラムを実施することができなかった・そのため、それに携わる人員の人件費が2019年度に少なくなってしまった。2020年度に改めてプログラムを開始するため、当初2020年度末まで実施する予定であったプログラムを再度実施することとなる。つまり仕切りなおすとともに、若干計画よりずれ込むこととなる。幸いにあと2年間のプログラム期間が残っているため、学校が再開してから、少なくとも1年間は継続できるとして学校側とも協議して実施していきたいと思う。
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