研究課題/領域番号 |
19K11584
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
高梨 美奈 国際基督教大学, 教養学部, 特任講師 (10805732)
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研究分担者 |
清水 安夫 国際基督教大学, 教養学部, 上級准教授 (00306515)
坂本 昭裕 筑波大学, 体育系, 教授 (10251076)
城所 哲宏 公益財団法人明治安田厚生事業団体力医学研究所, その他部局等, 研究員(移行) (30806641)
ANNEAR Michael 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 准教授(任期付) (50814076)
張本 文昭 沖縄県立芸術大学, 音楽学部, 教授 (50465910)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | クライミング / 親子 / 体験 / コミュニケーション |
研究実績の概要 |
現在,子どもたちの心理社会的な不適応の問題に関して,自己肯定感の概念にもとづいた研究が進められており,共通した規定要因として,「成功体験」と「保護者の養育態度」が挙げられている。しかし,先行研究では,子どもの認知評価のみを横断的手法により分析しており,研究の限界が指摘されていた。 そこで本研究では,保護者とその子どもセットにしたデータサンプリングから,「保護者の養育態度」が「子どもの自己肯定感」の規定要因であることを実証し,さらに,保護者の養育態度の変容促進を意図した「親子クライミング教室」による介入実践を行った。 プログラムは,2021年3月にCOVID-19の蔓延防止措置が解除されたタイミングで,参加希望を表明した16組の親子を対象に開催した。プログラムの参加者は,研究上のプログラムであることを説明した上で承諾をした16組の親子であった。各2時間のプログラムを2日に分けて,合計8回を実施した。 本プログラムでは,ボルダリングを中心にロープクライミングも導入した。プログラムの指導者は,支援的な態度を心がけ,参加者らの意思を尊重し,各自が目標を設定して工夫し,自身で考えて登る環境をつくることを目指した。また,親子間及び家族間でのコミュニケーションの促進を図るために,開始時のブリーフィングタイムの設定及び終了時のリフレクションタイムを設け,体験を言語化するように働きかけた。 プログラムの評価は,開始時と終了時の二時点において「二次元気分尺度:TDMS」の測定,また,生理的なストレス評価として,「ボルダリング実施前」「ロープクライミング実施前」「ロープクライミング実施後」の3時点で「唾液アミラーゼ式交感神経モニタ」を用いたアミラーゼの測定,さらに,7組の親子に対してZOOMを用いた半構造化面接を実施した。その結果,一定のプログラムの有効性を示す結果が示された。
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