研究実績の概要 |
本研究の課題について,研究対象校での長距離走単元の授業実践,諸アンケート調査を継続した.コロナ感染症拡大の影響が続き,2020年度に続きその実施が一部変則的となった.しかし,初年度の状況に近い諸データの収集が可能であった.その成果を以下の学会等での発表とすることができた. (1)2021年8月31日 日本体育・スポーツ・健康学会71th大会,ポスター発表 発表番号:11教-ポ-08,発表テーマ:「技能的及び心理的セルフ・コントロール能力育成を意図した長距離走単元の開発と検証」演者:小山浩(常葉大学),共同研究者:鈴木和弘(宮城学院女子大学),池田英治(筑波大学) 発表概要:長距離走単元終了後の持久走の記録が単元前よりも,男女とも有意に向上した.ペースを掴んで走り,設定したタイム通りに走る能力(技能的セルフコントロール能力)についても,単元前後で有意に向上したことが示された.一方の心理的セルフ・コントロール能力については,男女間に性差は見られた(男子>女子)が,単元の前後での結果に男女とも有意な差は見られなかった. (2)2021年11月28日 日本スポーツ心理学会48th,ポスター発表 発表番号:PF1-2,発表テーマ:「中学生の体育授業におけるセルフ・コントロール能力の変容:因子構造の検討をとおして」演者:池田英治(筑波大学),共同研究者:小山浩(常葉大学) 発表概要:中学生におけるBSCS-Jの因子構造について,2因子構造も示唆されたが,尾崎他(2016)と同様,1因子構造が適当と判断された. (3)2022年2月発行 常葉大学健康プロデュース学部雑誌台16巻1号 173-179頁 「中学生のセルフ・コントロール能力に関する一考察」著者:小山浩(常葉大学),池田英治(筑波大学)
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3年間に渡る授業実践,諸データ取得等,概ね順調に推移しているが,コロナ感染症拡大の影響で2020年度の研究課題該当授業が変則的展開となったこともあり,1年の研究延長の承認を得ている.研究協力校に2022年度の研究協力依頼も済ませており,諸データ取得が可能となっている.
|
今後の研究の推進方策 |
コロナ感染症拡大という予期しない事態が発生したこともあり,1年の研究期間の延長を得ている.研究の本題とあわせ,2019年度~2022年度にかけての授業展開を比較し,収集した諸データを分析することで,感染拡大の有無を検証することが期待できる.
|