運動意欲の形成過程についての分析から,家庭環境の影響は限定的である一方で,友人やクラブ活動の影響が大きいことが確認された。運動実践につながる心理的な支援方略や介入行動は,運動・スポーツの重要性の認識から始め,それに対するモチベーションを高めて維持することが重要である。また,運動に対する目標設定やルーティンの作成に関連して,周囲の仲間との交流を通じてポジティブな経験を得るよう工夫することや,学校やスポーツクラブでの身体活動時に他者からの自律的な支援が受けられる環境を整備することが重要である。これらの取り組みにより,個人の内発的な動機付けを高め,健康の保持増進につながることが期待される。
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