研究課題/領域番号 |
19K11616
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
加藤 謙一 宇都宮大学, 共同教育学部, 教授 (00177437)
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研究分担者 |
小林 育斗 作新学院大学, 経営学部, 准教授 (90779026)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 幼児 / 小学生 / 投運動 / キネマティクス研究 |
研究実績の概要 |
小学1,3,5年生を対象にソフトボール投げをキネマティクスの観点から分析し,投運動の発達的特徴を調査した.被験者は,1年生,3年生及び5年生の計101名(男子50名,女51名)であった.被験者のソフトボール投げを2台のビデオカメラで撮影し(120 fps),投能力及びその動作要因を分析した.全被験者の投動作様式を分類したところ,投げ腕と反対側の脚を踏み出して上手投げをするPⅠと投げ腕と同じ側の脚を踏み出して上手投げをするPⅡに大別された.動作分析はPⅠ(男子45名,女子34名)のみ行った. 男女別にみた各学年の投動作様式の割合は,1,3,5年生において,PⅠでは男子が75.0%,93.8%,100%,女子が37.5%,58.8%,100%へそれぞれ増加した.男子の投距離は,3年生(14.6 ± 4.0 m)の方が1年生(8.2 ± 2.8 m)よりも有意に大きい値であったが,3年生と5年生(17.2 ± 4.5 m)には有意な差がみられなかった.投射初速度と投射高は,ともに3年生の方が1年生より有意に大きい値を示した.また,投射高は5年生の方が3年生よりも大きい値を示したが,投距離には有意差がみられなかった.このことは,3年生から5年生にかけて投動作は習熟していないことが考えられる. 女子の投距離は,5年生(11.4 ± 3.8 m)の方が1年生(6.2 ± 5.2 m)よりも有意に大きい値であった.3年生(8.7 ± 2.0 m)は1年生と5年生との間に有意差はみられなかった.投射初速度も同様に5年生の方が1,3年生よりも有意に大きいことから,それが投距離の差に影響したと考えられた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナの状況によりデータの収集に滞りがあるが、これまでのデータを見直しながら目的にかなった研究を進めていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
投運動に加え、走運動についてもデータを整理して研究を進めていくが、コロナ禍の制約された現状を鑑みながら、できることを優先して行く予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は、コロナ禍の状況により、予定していた実験等ができなかった。それにより予定を一部変更して次年度以降の研究をすすめるために使用することを考えている。
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