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2021 年度 実績報告書

運動に対する動機づけの相互作用的視点からの検討

研究課題

研究課題/領域番号 19K11622
研究機関鹿児島大学

研究代表者

藤田 勉  鹿児島大学, 法文教育学域教育学系, 准教授 (30452923)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2022-03-31
キーワード動機づけ雰囲気 / エンパワリングコーチング / 体育 / スポーツ / 意欲 / 動機づけ面接 / 動的 / 回顧的定性モデリング
研究実績の概要

本年度は,相互作用を重視した関わりによって動機づけに変化がもたらされることを実証することであった.年度前半は実験室内で運動課題を実施した.運動課題は,けん玉やジャグリング等の軽運動であった.運動中の動的な動機づけを測定するため,1分間の運動後にパフォーマンスの自己評価を測定し,休憩をはさみ,計5回の測定を実施した.分析の結果,実験中のパフォーマンスは自己評価に影響するが,その自己評価は次のパフォーマンスとは関係がなかった.また,対象者には運動課題終了後に自己評価グラフを作成してもらい,自己評価が下がったときと上がったときの理由を自由記述で実施した.その結果,対象者の記述からは,自己評価の変動がパフォーマンスによるものであることが明らかになった.これらのことから,パフォーマンスに関する記述への助言により介入効果が期待されることが予想された.
年度前半の結果を受けて年度後半は,対象者の動的な自己評価に基づき,二人称的アプローチ(Reddy,2008)やエンパワリングコーチング(Duda, 2013)の考え方を応用した動機づけ指導を行った.動機づけ指導では,二人称的アプローチの考え方を参考にして,積極的且つ柔軟に対象者と関わり共に問題を解決していくことを試みた.具体的には,体育実技の授業の中でエンパワリングコーチングの原則に基づく権限付与型(自律性支援,社会的支援,課題関与)の指導であった.また,回顧的低位性モデリングの考え方を応用し,授業の各回で収集された対象者の自己評価(自由記述,グラフ)を手掛かりに,パフォーマンスに関するフィードバック及び動機づけ指導を行った.介入期間は2か月程度であり,測定も5回程度であったが,最終日の測定時には,対象者全員の実技に対する自己評価が満点(5段階評定)となった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Behavioral Regulation in Exercise Questionnaire-3(BREQ-3)邦訳版の作成2022

    • 著者名/発表者名
      藤田勉・上妻卓実
    • 雑誌名

      鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編

      巻: 73 ページ: 57-65

  • [雑誌論文] 体育授業における学習意欲と援助要請の関係2022

    • 著者名/発表者名
      藤田勉
    • 雑誌名

      鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編

      巻: 73 ページ: 45-55

  • [雑誌論文] 運動に対する動機づけと非認知能力の関係2022

    • 著者名/発表者名
      藤田勉・上妻卓実
    • 雑誌名

      鹿児島大学教育学部研究紀要. 教育科学編

      巻: 73 ページ: 11-17

  • [雑誌論文] 運動有能感の発達に伴う評価基準の分化過程2022

    • 著者名/発表者名
      藤田勉
    • 雑誌名

      鹿児島大学教育学部研究紀要. 教育科学編

      巻: 73 ページ: 1-10

  • [雑誌論文] 運動行動における社会的促進と社会的手抜きの検証2022

    • 著者名/発表者名
      藤田勉
    • 雑誌名

      鹿児島大学教育学部研究紀要. 自然科学編

      巻: 73 ページ: 9-16

  • [図書] 子どもと大人の主体的・自律的な学びを支える実践2021

    • 著者名/発表者名
      中谷 素之、岡田 涼、犬塚 美輪
    • 総ページ数
      232
    • 出版者
      福村出版
    • ISBN
      978-4-571-22060-9

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公開日: 2022-12-28  

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