研究課題
小学校学習指導要領におけるネット型ゲームの技能の内容は、ボール操作とボールを持たないときの動きによる易しいゲームや、チームによる攻撃と守備による簡易化されたゲームをすることとなっている。しかし、このような内容が示されたとはいえ、各々の発達段階に応じた学習内容や教材を特定していくことは容易ではない。したがって、本研究では、小学校体育授業におけるネット型ゲームにおいて、特に連携プレイ型ゲームに着目し、その教材、教具、学習成果について明らかにし、各学年の発達段階に適したネット型ゲーム教材の系統性モデルを提示することを目的とした。上記目的に照らし、2023年度は、2022年1月から2月にかけて千葉県内A小学校において実施した5年生を対象としたアタックプレルボールを導入した単元のデータの分析を行った。対象は千葉県内A小学校5年生2クラスの児童53名であった。ゲームパフォーマンスを分析するために体育館をA、B、Cの3コートに分け2階から撮影し、ゲーム中の様子を撮影、録画した。得られたデータは、分析ソフトVosaicを用いて分析した。分析項目は、レシーブの「成否」・「軌跡」、トスの「成否」・「高さ」、アタックの「成否」・「打ち方」の6項目であた。分析の結果、授業の進行によりアタックプレルボールのゲームパフォーマンスが向上することが示唆された。しかし一部の技能は、向上傾向が見られないケースや一度向上してから低下するケースもあることが明らかになった。
すべて 2023
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Women in Sport and Physical Activity Journal
巻: 32 ページ: 1-11
10.1123/wspaj.2023-0018
スポーツ教育学研究
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